ケアハウス(軽費老人ホーム)とは|サービス内容・1日の流れ・メリットデメリットを解説

ケアハウス 老人ホーム

ケアハウス(軽費老人ホーム)とは

ケアハウスとは老人福祉法に規定された「軽費老人ホーム」と呼ばれる施設です。

ケアハウスは、身の回りのことが自力で出来る60歳以上の方が食事の提供や入浴等の準備、職員による相談援助を受けながら共同生活を送るための施設です。

軽費老人ホームという名前が付いていますが、介護保険を利用して入居する施設ではありません。
ここでは、ケアハウス(軽費老人ホーム)の概要や費用、メリット・デメリットなどについてご案内します。

低額な料金で利用できる高齢者向けの福祉施設

軽費老人ホームは、老人福祉法で

「無料又は低額な料金で、老人を入所させ、食事の提供その他日常生活上必要な便宜を供与することを目的とする施設」

と規定されています。(第20条6項)

軽費老人ホームは、入居者の所得に応じて国からの補助があります。そのため所得が低い場合には低額な料金で利用することが可能となっています。

軽費老人ホームA型

軽費老人ホームは大きく3つに分けることが出来ます。

そのうちの一つである軽費老人ホームA型は、60歳以上の高齢者が入居するための施設で食事の提供や日常生活に必要な生活支援を受けることが出来ます。

軽費老人ホームA型では月の所得が34万円以下の場合にしか入居することが出来ません。居室の面積は、6.6㎡(4畳)が基準とされており、軽費老人ホームの中では最も狭い面積基準となっています。

軽費老人ホームB型

軽費老人ホームB型は、入居対象は軽費老人ホームA型と同様で受けられるサービスも同様ですが、食事の提供がありません。

そのため、自炊をして生活することが原則となります。所得制限も軽費老人ホームと同様に月に34万円以下と定められています。

広さは、単身の場合16.5㎡(10畳)・夫婦の場合は24.8㎡(15畳)と軽費老人ホームA型と比較すると、より居住に重点を置いた広さの施設と言えます。

なお、軽費老人ホームA型と軽費老人ホームB型は2008年から新設が認めらえず経過措置という扱いになっています。

軽費老人ホームC型(一般型・介護型)

軽費老人ホームC型は、ケアハウスと呼ばれます。

ケアハウスには、一般型と介護型と呼ばれる2つのタイプがありどちらも食事の提供をはじめとする日常生活に必要な生活支援を受けることが出来ます。

ケアハウスは、介護保険でいう「在宅」の扱いになり、一般型では介護が必要となった場合に在宅介護サービスを利用して生活を送ります。

しかし、原則として自立した生活が送れることが前提のため介護が多く必要となった場合には退去をしなくてはいけない場合があります。

ケアハウスの面積は、一人部屋の場合は21.6㎡以上、二人部屋の場合は31.9㎡以上と決められています。

一方、介護型は「特定施設入居者生活介護」の指定を受けており、介護が必要な方が入居するための施設です。施設によっては、看取りまで対応することが可能です。

事業所数

軽費老人ホームの事業所数は平成27年10月には2,264施設です。平成20年以降は軽費老人ホームA型及びB型の新設は認められていないため、増加しているのはケアハウス(軽費老人ホームC型)及び都市型軽費老人ホームのみで、全体の事業所数は微増にとどまっています。

 2013年2014年2015年
軽費老人ホームA型213209204
軽費老人ホームB型221716
軽費老人ホームC型
(ケアハウス)
1,9631,9891,996
都市型軽費老人ホーム3548
合計2,1982,2502,264

参考 厚生労働省(施設の種類別施設数と定員の推移)

利用者数

軽費老人ホームの利用者数については、介護保険を利用した施設ではないことから把握が難しいですが、施設の定員数を見ると平成27年10月に93,712名となっています。

ケアハウスに限れば、増加傾向にあり平成25年10月には78,618名の定員だったところ平成27年10月には80,142名と約1,500名の定員増となっています。

 2013年2014年2015年
軽費老人ホームA型12,56612,36612,046
軽費老人ホームB型1,020818718
軽費老人ホームC型
(ケアハウス)
78,61879,71780,142
都市型軽費老人ホーム578806
合計92,20493,47993,712

参考 厚生労働省(施設の種類別施設数と定員の推移)

都市型軽費老人ホームとは?

都市型軽費老人ホームは、ひとり暮らしを続けることが不安な高齢者が入居するために東京都が創設し都市部を中心に広がっている軽費老人ホームです。

都市型軽費老人ホームの面積基準は、7.43㎡(4.5畳)と地価が高く高齢者施設が増えない問題を解決すべく平成22年に制度が創設されました。都市型軽費老人ホームでは、食事の提供や日常生活に必要な生活支援を受けることが出来ます。

有料老人ホームとの違いは?

有料老人ホームと軽費老人ホームとは同じような機能を持つ一方で異なる点もあります。

提供されるサービス

有料老人ホームでは、「食事の提供」、「介護の提供」、「家事の提供」、「健康管理」のいずれかが提供されることが義務付けられています。

軽費老人ホームでは、区分によりますが家事の提供や健康管理は義務付けられておらず、食事の提供と介護の提供は下記のようになっています。

 軽費老人ホーム
A型
軽費老人ホーム
B型
軽費老人ホームC型
一般型介護型
食事の提供
介護の提供

利用料金

ケアハウス(軽費老人ホーム)は、所得が一定以下の場合には補助を受けて安価に入居することが可能です。一方、有料老人ホームは民間の事業所のためそのような補助制度はなく、軽費老人ホームと比較すると入居費用が高額な傾向があります。

提供されるサービス内容

ケアハウス(軽費老人ホーム)では各施設により、また施設の区分ごとに提供されるサービス内容は異なります。それぞれどのようなサービスが提供されるかを見ていきます。

日常生活の支援

ケアハウス(軽費老人ホーム)では、日常生活の支援として各種の生活相談や緊急時の対応を受けることが出来ます。掃除や洗濯などの家事、買い物などが必要な場合には入居者本人が行うことが原則となっています。

ケアハウスは、外出や外泊など自由な生活を送ることが可能ですが、その際には施設職員への届出や報告を求められます。

また、軽費老人ホームB型以外では食事の提供がありますので、一人暮らしでの火の元の心配や食事を作ることに心配がある方でも入居することが出来ます。

入浴については共同で利用する入浴設備を持っている施設が多くあり、準備は施設職員により行われますが介助は行われません。

レクリエーション

ケアハウス(軽費老人ホーム)では、自立した高齢者が充実した生活を送ることが出来るように様々なレクリエーションが行われます。

クラブ活動や地域との交流、買い物や外出の支援、理美容サービスなど施設により工夫を凝らしたサービスが提供されています。

医療ケア

ケアハウス(軽費老人ホーム)では医師や看護職員は配置されていません。そのため医療ケアを受けることは難しく、医療ケアが必要な状態の場合には他の施設を検討する必要があります。

ただし、施設によっては協力医療機関の医師による定期的な訪問や健康相談を行う施設もあります。また、救急時には医療機関や家族への連絡などが取れるように施設職員が配置されています。

介護サービス

ケアハウス(軽費老人ホーム)では、原則として自立した生活を送ることが出来る方が入居の対象となります。そのため、常時介護が必要な状態の方は入居を継続することが出来ません。

軽度な介護状態であれば訪問介護(ホームヘルパー)や通所介護(デイサービス)を利用しながらケアハウスでの生活を送ることも可能です。

一方、介護型ケアハウスについては、介護サービスを受けて生活を送ることが可能となり、介護サービスは介護保険の「特定施設入居者生活介護」の中で行われます。

リハビリ

ケアハウス(軽費老人ホーム)には、リハビリ職員の配置は義務付けられておらず一般的にはリハビリは提供されません。その代わりに、日々のレクリエーションやクラブ活動などが充実していることがケアハウスの特徴と言えます。

しかし、介護型ケアハウスについては機能訓練指導員の配置が義務付けられているため特定施設入居者生活介護の中でリハビリが提供されます。

認知症ケア

ケアハウス(軽費老人ホーム)では、自立した生活を送ることが出来る方が入居することが原則となっています。

そのため、認知症がある場合でも軽度であり身の回りの生活を自分で行えるうちは入居を継続することが出来ますが、重度となり自立した生活を送れない場合には退所をしなくてはいけません。

ただし、介護型ケアハウスの場合には介護サービスを受けながら入居の継続が可能な場合がほとんどです。

ケアハウス(軽費老人ホーム)にかかる料金・費用

ケアハウス(軽費老人ホーム)の料金・費用

ケアハウス(軽費老人ホーム)の料金は、施設及び所得により異なります。

入居する際に必要となる入居一時金と月々の費用が必要となりますが、入居一時金については不要な施設もあります。
一般型ケアハウスの場合には、月々に約7万円から13万円の費用が必要となり、その内訳は事務費・管理費・生活費(食事等)などに分けられます。

一方、介護型ケアハウスの場合には介護サービス費用も必要となるため月々に約15万円から20万円の費用が必要となり一般型と比較すると入居一時金も高い施設が多いようです。

ケアハウス(軽費老人ホーム)の一日の流れ

ケアハウス(軽費老人ホーム)には、決められたスケジュールはなく各施設により異なります。代表的な一日の流れの例を見ていきます。

ケアハウス(軽費老人ホーム)の一日の流れ
  • 8:00
    朝食
    食堂にて他の入居者の方と食事を召し上がります。
     栄養士が立てた栄養管理がされている食事が提供されます
  • 10:00
    買い物や散歩、受診、介護サービスの利用など
    日中は自由に時間を過ごします。外出や散歩も自由に行えます。
     デイサービスなどの介護サービスを利用するために出かける方もいらっしゃいます。
  • 12:00
    昼食
  • 14:00
    レクリエーション活動
    レクリエーションやクラブ活動など施設により工夫を凝らした行事が行われます。
     外出行事などでは参加費が必要な場合もあります。
  • 16:00
    入浴
    入浴は決められた曜日、決められた時間に行われます。職員による介助は行われませんので、介助が必要な場合には介護サービスを利用して入浴介助を受けます。
  • 18:30
    夕食
    夕食後は就寝まで自由に時間を過ごします。
     面会者や外出などには門限を設けていることが一般的です。
  • 21:00
    就寝

ケアハウス(軽費老人ホーム)のメリット

ケアハウス(軽費老人ホーム)へは高齢になってから入居することになるため、今までの生活が大きく変わることになります。ケアハウスへの入居はどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

【メリット1】低額な費用で入居することが可能

ケアハウスでは、所得により費用の補助があるため有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅よりも少ない費用で入居することが可能です。

【メリット2】プライバシーに配慮した作りになっている

ケアハウスは個室が原則で(夫婦部屋を用意している施設もあります)プライバシーが守られた居住空間で生活を送ることが出来ます。

【メリット3】見守りのある場所で生活を送ることが出来る

ケアハウスは、ひとり暮らしのような自由度と、施設生活による見守りのある暮らしを両立して生活を送ることが出来ます。食事の提供を受けることも可能なため、火の取り扱いなどに心配な場合でも安心して生活を送ることが出来ます。

ケアハウス(軽費老人ホーム)のデメリット

【デメリット1】介護が必要な状態となった場合には退去しなくてはいけない

ケアハウスでは自立した生活が原則なため、介護が必要な状態となった場合には退去をしなくてはいけません。次の行き先を心配しながらの生活を送らなくてはいけないことはデメリットのひとつです。

【デメリット2】共同生活による息苦しさ

ケアハウスでは個室によりプライバシーが守られていても、食事や行事などで施設内の他の入居者の方と関わることがあります。集団での共同生活による息苦しさを感じる方もいることはデメリットと言えます。

人員の配置基準

一般型ケアハウス(軽費老人ホーム)に配置しなくていけない職員は以下の通りです。介護型ケアハウスの場合には特定施設入居者生活介護の基準に準じた職員を配置しなくてはいけないため、より手厚い職員配置が求められています。

施設長1人
施設の管理業務を行います。
生活相談員入居者の数が120名ごとに1人
入居者の日常生活上の相談援助を行います。
介護職員入居者30名に対して1人以上
30名から80名までは2人以上
80名以上は3人以上
入居者の日常生活上の介助や援助を行います。
栄養士入居定員40名以上の場合に1人
入居者の栄養管理や献立作成などを行います。
その他事務員、調理員、宿直者が必要です。

設備基準

居室原則として個室ですが、夫婦部屋などを用意する施設もあります。
談話室、娯楽室又は集会室レクリエーションや余暇活動、面会者が来た場合に利用します。
食堂原則として食堂で食事を召し上がります。
浴室、トイレバリアフリー構造で、身体能力が不自由になっても使いやすい構造とすることが求められています。
その他ナースコールなどの緊急連絡用の設備が必要です。機能訓練室などは必須とされていません。

ケアハウス(軽費老人ホーム)の利用方法

ケアハウス(軽費老人ホーム)への入居を希望する場合には、どのように申し込みや準備を進めればよいでしょうか。利用までの流れを見ていきます。

問い合わせ・相談

ケアハウス(軽費老人ホーム)への入居を検討する場合には、希望者が直接施設へ問い合わせや相談を行って施設を探します。

 

説明・申し込み

ケアハウス(軽費老人ホーム)に訪問し施設の情報や入居のための条件の説明を受けます。ケアハウスへの入居は、自立した生活を送ることが出来ることや認知症症状の有無、所得の条件など様々な要件があります。

そのような条件をクリアすることにより、初めて申し込みが可能となります。

 

必要書類の準備

ケアハウス(軽費老人ホーム)の入居には、書類による審査や面談による審査があります。

その中で、書類による審査には施設が求める申込書の提出や、健康診断書、所得証明書、住民票、介護保険証などが必要となります。健康診断書は施設により様式が異なる場合もありますので、必要書類がわかったら早めに準備をすることが重要です。

 

面談

入居のための面談は、施設の職員が直接入居希望者と面談を行います。面談では、施設に入居した場合の一日の流れやどのようなことが行われるかなどを聞いてみると、入居後の生活がイメージ出来ます。

また、施設によっては体験入居を受け付けている場合もありますので、希望する場合には実際に利用してみることもおすすめです。

 

審査・判定

提出した書類や面談の状況から、施設内で入居のための審査や判定のための会議が行われます。それらの会議を通過すると、入居のための契約に進みます。

 

契約

契約の際には、入居者本人はもとより身元引受人(保証人)と同席のうえで契約を結びます。契約を終えて、入居の準備が出来たら入居となります。

ケアハウス(軽費老人ホーム)の選び方

ケアハウス(軽費老人ホーム)の施設情報は、各市区町村のホームページや介護保険等の情報を掲載した冊子に掲載されていることが一般的です。

また、行政の窓口で相談をすれば施設の名称や場所などの情報を教えてもらうことが出来ます。

複数の事業所を比較・検討する

ケアハウス(軽費老人ホーム)は、各施設によりそれぞれ特徴があります。入居を検討する際には、複数の事業所を比較・検討し自分の希望にあった雰囲気やサービスを提供する事業所を選ぶようにしましょう。

サービス提供者の対応・知識を確認する

ケアハウス(軽費老人ホーム)は、平成13年まで地方公共団体や社会福祉法人等のみしか経営が出来ませんでした。現在は規制緩和により、営利法人でも経営が出来るようになっています。

その分、サービスの質に差がある場合もあるので、不明な点は入居前に質問するなどして解決をしておきましょう。

契約内容を確認する

ケアハウス(軽費老人ホーム)は、施設により提供されるサービスに差があります。入居後にトラブルが起こらないように入居前に契約内容を確認しましょう。

契約書は小さな文字で書いてあることもあることから、身元引受人や親戚など複数の方に立ち会ってもらい契約内容を確認することも重要です。

おわりに

ケアハウス(軽費老人ホーム)は介護保険のサービスではありませんが、比較的安価で入居することが出来るため人気が高く入居までに時間がかかる場合もあります。

施設によっては介護状態になると入居の継続が出来ないなど、元気なうちの住まいの役割を持ち、ゆくゆくは住替えが必要になる場合もあります。最近では様々な形態の施設もあることからその他の形態の施設とも比較をして、自分の考えにあった施設を探してください。

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