2017年3月 道路交通法が改正|高齢者認知症のポイントを解説

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昨今、高齢者による自動車運転死傷事故が目立つようになってきました。2025年には、65歳以上の高齢者数は3,600万人を超え、認知症高齢者数も700万人に達すると言われています。

高齢運転者による交通事故を増やさないため検査や講習などを行い、高齢者ドライバーの自動車事故を未然に防ぐことを目的として道路交通法が改正されます。

では、道路交通法(道交法)がどのように変わったのか、1つずつわかりやすく説明していきたいと思います。

なお、今回の改正道路交通法では準中型免許の新設もされましたが、当サイトでは、高齢者の自動車運転のみについて記載しています。
準中型免許の新設については、こちらのサイトをご覧ください。
参考:Pdf_icon 「一般社団法人 全日本指定自動車教習所協会連合会

【目次】該当箇所へジャンプ
  1. 改正道路交通法の経緯【高齢者の認知症】
    1. 高齢運転者による交通事故が増加
    2. 認知機能低下による記憶力・判断力の差
    3. 死亡事故を起こした75歳以上の方の検査結果
  2. 平成29年3月12日から改正道路交通法が施行
  3. 更新時の認知機能検査とは
    1. 更新時の認知機能検査の目的とは?
    2. 更新時の認知機能検査の対象者は?何歳から?
    3. 更新時の認知機能検査の内容は?
    4. 総合得点の算出方法
    5. 更新時の認知機能検査結果の分類
    6. 更新時の認知機能検査の料金・費用
  4. 高齢者講習とは?
    1. 高齢者講習の目的とは?
    2. 高齢者講習の対象者は?何歳から?
    3. 高齢者講習の内容
    4. 双方向型講義とは?
    5. 運転適性検査とは?
    6. 実車指導とは?
    7. 個別指導とは?
    8. 高齢者講習終了証明書の発行
    9. 高齢者講習の料金・費用(手数料)
  5. 【新設】臨時認知機能検査とは?
    1. 臨時認知機能検査の内容とは?
    2. 臨時認知機能検査はいつ受ける?
    3. 検査結果によって臨時高齢者講習を受ける
    4. 第1分類は臨時適性検査などを受ける必要がある
    5. 臨時認知機能検査の料金・費用(手数料)
  6. 【新設】臨時高齢者講習とは?
    1. 臨時高齢者講習の内容は?
    2. 臨時高齢者講習の料金・費用
  7. 臨時適性検査制度の見直し
    1. 臨時適性検査制度の内容は?
    2. 医師による認知症の診断について
  8. 改正道路交通法に関する手数料と時間の一覧
  9. 改正道路交通法に関する運転免許の取消し・停止の要件一覧
    1. 取り消し処分のデメリット
  10. 免許の更新時・違反時の持ち物
  11. 運転時認知障害早期発見チェックリスト
  12. 運転免許証の自主返納時の注意点と特典一覧
  13. より慎重さが求められる医師の診断と責任
    1. 認知症の告知方法やアフターケアの重要性
    2. 丁寧な対応が大切になる
  14. おわりに

改正道路交通法の経緯【高齢者の認知症】

75歳とはいえ、運動能力、判断能力の低下は、個人差があり、元気な方もいらっしゃいます。しかし、認知症になりかけている方も実際に運転されているのが現状です。

また昨今、認知機能の低下による高齢運転者による自動車運転の死傷事故が目立ってきているため、危険運転のリスクがある高齢運転者に対して見直し講習や検査を行うなどの対策強化が検討され施行に至りました。

高齢運転者による交通事故が増加

年々75歳以上の高齢ドライバーによる死傷事故が年々増加してきており、平成16年~26年の10年間では、「75歳未満」に対して「75歳以上」の死亡事故率は約2倍にも及びます。

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認知機能低下による記憶力・判断力の差

運転時の違反行為の割合を調べたところ、記憶力・判断力が「心配ない人」と「低くなっている人」を比較すると、「低くなっている人」の方が1.4~2.3倍と高い割合で違反行為をしてしまうことがわかります。

信号無視2.3倍
一時不停止1.8倍
運転操作不適1.4倍
進路変更1.5倍

死亡事故を起こした75歳以上の方の検査結果

平成26年度中に75歳以上が起こした死亡事故(471件) のうち、事故を起こす前に受検していた438人(33人は受検していない)の認知機能検査結果を見ると、4割以上が「認知症のおそれ」「認知機能低下のおそれ」があることがわかりました。

認知症のおそれ認知機能低下のおそれ認知機能の心配なし
17人(3.9%)164人(37.4%)257人(58.7%)
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平成29年3月12日から改正道路交通法が施行

今回の改正は、2017年3月12日より施行されました。この改正道路交通法では75歳以上の高齢者の運転に関する内容が大幅に変更なりました。以下は改正道路交通法の全体図になります。

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では、道路交通法(道交法)がどのように変わったのか、従来の内容と新設された内容も含めて1つずつ見ていきましょう。

更新時の認知機能検査とは

更新時の認知機能検査

更新時の認知機能検査の目的とは?

更新時の認知機能検査は、認知症の診断をする検査ではありません。加齢によって認知機能(記憶力、判断力、空間認識能力など)が低下することを本人に自覚してもらい、安全運転意識を高めることを目的とした検査です。

対象者を分類することで、認知機能に関する安全運転指導や医療機関を紹介するなど、高齢者の交通事故防止の対策になります。

更新時の認知機能検査の対象者は?何歳から?

免許証の更新期間が満了する日の年齢が75歳以上の方は、高齢者講習の前に更新時の認知機能検査を受けなければなりません。

更新時の認知機能検査は、運転免許証の更新期間が満了する日の6ヶ月(半年)前までに自宅に通知が届きますので受けることが可能です。更新時の認知機能検査は別名(講習予備検査)とも言います。

更新時の認知機能検査の内容は?

高齢者講習の教室

検査項目内容は場所によって変更になる場合がありますが、おおよそ以下のような内容になります。

検査用紙に問題が書かれていますので、それぞれ質問に沿って解答していきます。検査時間は約20分間。説明~実施~採点までを合わせると約30分間です。

認知機能検査員の指示のもと以下の3つの検査を実施します。

時間の見当識(3分間)すべて正解で15点
現在の年月日、曜日、時間を回答用紙に書きます。
年は、西暦・和暦どちらでもOKです。時間は現在時刻の30分前後を書きます。
手がかり再生(14分間)すべて正解で32点
%e6%89%8b%e3%81%8c%e3%81%8b%e3%82%8a%e5%86%8d%e7%94%9f1枚の紙に4つの絵が描かれているものを1分間見て覚え、それを続けて計4枚16つの絵(4分間)を見て覚えます。
その後、一定時間空けるため、別の問題をします(指示された数字に斜線を引きます)再度、先ほど見て覚えた16つの絵の名前を回答用紙に書けるだけ書きます。
次の回答用紙には左側にヒントが書かれていますので、それを手がかりに、16つの絵の名前を書けるだけ書きます。
画像引用元:全日本指定自動車教習所協会連合会

時計描画(2分間)すべて正解で7点
時計の絵を書いて指示された時間の針を描きます。
まず、アナログ時計の文字盤を描きます。円の中に1~12の数字を書きます。
検査員が描いてもらう時刻を指定しますので、その時刻通りになるよう針を描きます。

参考: Pdf_icon認知機能検査の検査用紙はこちら

総合得点の算出方法

認知機能検査の総合得点は以下の計算式を用いて算出されます。
「1.15×【時間の見当識】+1.94×【手がかり再生】+2.97×【時計描画】=総合点」

各検査の合計得点
時間の見当識1.15 × 15点 = 17.25点
手がかり再生1.94 × 32点 = 62.08点
時計描画2.97 ×   7点 = 20.79点
合 計100.12点満点

更新時の認知機能検査結果の分類

更新時の認知機能検査の総合点の結果に基づき、【第1分類】、【第2分類】、【第3分類】に振り分けられます。

分類内容総合点
第1分類記憶力・判断力が低くなっている方49点未満
第2分類記憶力・判断力が少し低くなっている方49点以上76点未満
第3分類記憶力・判断力に心配がない方76点以上

この後、高齢者講習を受けますが、分類によって高齢者講習の時間や内容、料金などが変わってきます。
詳しくは→高齢者講習とは?

【第1分類】の方は、認知症のおそれがあるに該当するため、臨時適性検査(専門医の診断)を受けるか、または主治医等の診断書を提出しなければなりません。
詳しくは→臨時適性検査とは?

過去の検査結果データ
3年に1度行われる認知機能検査を受けた方の中で前回よりも悪化(認知機能が低下)していた方は1割以上いらっしゃいました。
第1分類になる方は毎年5万人以上になると言われています。

更新時の認知機能検査の料金・費用

手数料(収入証紙)650円
時間30分

高齢者講習とは?

高齢者講習

高齢者講習の目的とは?

高齢者講習は加齢によって起きる身体機能の低下が自動車運転などに支障をきたす可能性があることを受講者に理解・自覚してもらうための講習となります。

高齢者講習の対象者は?何歳から?

免許証の更新期間が満了する日の年齢が70歳以上の方は、受講が義務付けられています。

高齢者講習の内容

高齢者講習は、「更新時の認知機能検査」が終わり、判定通知後、日を改めて受講します。更新時の認知機能検査の結果によって高齢者講習の時間や内容が変わります。

内容75歳未満75歳以上
【第1分類】
75歳以上
【第2分類】
75歳以上
【第3分類】
双方向型講義30分
運転適性検査30分
(改正前より30分短縮)
実車指導60分
(ドライブレコーダーを導入)
個別指導60分なしなし
合計時間2時間3時間3時間2時間

75歳未満の方、または75歳以上で更新時の認知機能検査にて【第3分類】認知機能(記憶力・判断力)の低下の心配がないと判定された方は2時間に合理化(短縮)された講習を受けます。

そのほかの【第1分類】【第2分類】の方は、個別指導を含んだ3時間の高度化された講習を受けることになります。なお、改正前75歳未満のみにあった討議(ディスカッション)は無くなりました。

双方向型講義とは?

認知機能の低下を考慮しつつ受講者1人1人の理解度に応じた講義をします。 具体的には、受講者に質問や発言をさせて理解度を確認しながら進行します。

  • 受講者1人1人の知識・能力に応じた講習
  • 第3分類・75歳未満の者については、視聴覚資器材の活用
  • 申請取消し(自主返納)制度の教示

運転適性検査とは?

運転適性検査器材を用いて視覚の反応速度や正確性を検査します。なお、改正前にあったシミュレーターによる検査は改正後無くなりました。

  • 動体視力の変化を測定する動体視力検査器
  • 夜間視力の変化を測定する夜間視力測定検査器
  • 水平方向の視野の範囲を測定する視野検査器

実車指導とは?

実際に車を運転し、受講者の運動機能や視力・視野、記憶力・判断力の状況を踏まえた指導が行われます。

実車指導

内容75歳未満【第1分類】【第2分類】【第3分類】
方向変換
段差乗り上げ
車両感覚走行
パイロンスラローム

(2課題選択)
なし
(1課題選択)

(2課題選択)
見通しの悪い交差点
信号機のある交差点
一時停止標識のある交差点
進路変更
カーブ走行

※信号機のある交差点、一時停止標識のある交差点、進路変更、カーブ走行について
【第1分類】の方が何度やってもできない場合は、運転中止を示唆することもあります。
【第2分類】の方が失敗した場合は、やり直して指摘・指導をして課題ができるまで行います。

実車を終えたら、受講者自身のヒヤリハット体験、実車の反省点、他の受講者の運転の参考点を発表します。

個別指導とは?

受講者1人1人の認知・技術能力や特徴に応じて60分間指導が行われます。まず初めの30分間、受講者1人に対して個別指導があります。

  • 実車指導で確認された危険な運転行動や、運転個癖を実車指導時の映像や運転行動診断票を活用した安全指導
  • 運転適性検査等に基づく運動機能の低下に応じた安全指導
  • 地域の支援制度や移動手段等の教示
  • 申請取消し制度等の教示

余った時間でDVD視聴や教本にて、加齢に伴う身体機能の低下について自覚を促進させ、本人の安全意識を高めます。

高齢者講習終了証明書の発行

すべての検査・指導が終了しましたら、高齢者講習終了証明書が発行されます。

合わせて検査評価・結果表も渡されます。

高齢者講習終了証明書は次回の運転免許更新時に持参する必要がありますので、大切に保管しておきましょう。

高齢者講習の料金・費用(手数料)

高齢者講習の手数料は以下になります。(運転免許の更新時)

 75歳未満75歳以上
【第1分類】
75歳以上
【第2分類】
75歳以上
【第3分類】
手数料(収入証紙)4,650円7,550円7,550円4,650円
時間2時間3時間3時間2時間

【新設】臨時認知機能検査とは?

臨時認知機能検査

臨時認知機能検査の内容とは?

臨時認知機能検査の検査内容は、「更新時の認知機能検査」と同じになります。

臨時認知機能検査はいつ受ける?

75歳以上の運転者が、認知機能の低下により生じやすい一定の違反行為(18項目)をした場合に、臨時認知機能検査を受けることになります。

一定の違反行為(18項目)

  • 信号無視(点滅信号も対象)
  • 通行禁止違反(一方通行の道路を逆から通行するなど)
  • 通行区分違反(逆走や歩道の通行など)
  • 横断等禁止違反(禁止場所で転回するなど)
  • 進路変更禁止違反(黄線を越えてレーンを変更など)
  • しゃ断踏切立入り等(踏切で一時停止しないなど)
  • NEW 交差点右左折方法違反(徐行せず左折するなど)
  • 指定通行区分違反(右折レーンから直進するなど)
  • NEW 環状交差点左折等方法違反(徐行しないで右左折するなど)
  • 優先道路通行車妨害等(交差する優先道路の車の通行を妨害など)
  • 交差点優先車妨害(対向車の直進を妨げて右折するなど)
  • 環状交差点通行車妨害等(環状交差点内の通行妨害など)
  • 横断歩道等における横断歩行者等妨害等(横断歩道で一時停止しない妨害など)
  • 横断歩道のない交差点における横断歩行者等妨害等
  • 徐行場所違反(徐行すべき場所で徐行しないなど)
  • 指定場所一時不停止等(一時不停止など)
  • NEW 合図不履行(右左折などの際にウィンカーを出さないなど)
  • NEW 安全運転義務違反(わき見や操作ミスなど)

改正前は3年に1度、免許更新の際に認知機能検査を受ければよかったのが、改正後では、より緊急性を求めるため、一定の違反行為があれば、通知が届いた翌日~1ヶ月以内に受けなければいけません。

受けなかった場合は、免許取り消しまたは免許停止処分になりますので注意してください。

検査結果によって臨時高齢者講習を受ける

臨時認知機能検査の検査結果が前回行った「更新時の認知機能検査」よりも悪かった場合、さらに「臨時高齢者講習」を受けることになります。

臨時認知機能検査の検査結果一覧
前回今回臨時高齢者講習
第1分類第1分類受けない
第2分類受けない
第3分類受けない
第2分類第1分類受ける
第2分類受けない
第3分類受けない
第3分類第1分類受ける
第2分類受ける
第3分類受けない
詳しくは→臨時高齢者講習とは?

分類内容
第1分類記憶力・判断力が低くなっている方
第2分類記憶力・判断力が少し低くなっている方
第3分類記憶力・判断力に心配がない方

第1分類は臨時適性検査などを受ける必要がある

なお、今回の臨時認知機能検査の結果が「第1分類の方」は、認知症のおそれがあるに該当するため、臨時適性検査(専門医の診断)を受けるか、または認知症専門医などによる診断書の提出が必要になります。 
詳しくは→臨時適性検査とは?

臨時認知機能検査の料金・費用(手数料)

手数料(収入証紙)650円
時間30分

【新設】臨時高齢者講習とは?

臨時高齢者講習

臨時高齢者講習の内容は?

75歳以上の運転者が一定の違反行為をした場合に、臨時認知機能検査を受けることになります。臨時認知機能検査の結果によって、前回の認知機能検査よりも認知機能が低下している基準に該当した場合、臨時高齢者講習を受けなければいけません。

臨時高齢者講習は、2つの指導を行います。

個別指導(1時間)
運転操作検査器(反応の速度や正確性を測定する器材)や動体視力検査器・夜間視力検査器を使って、反応の速度や正確性、動体視力・夜間視力などを測定し、その結果に基づいて個別に安全運転の指導が行われます。
実車指導(1時間)
実際に自動車等を運転してもらい、指導員が助手席に座って運転行動を観察し、その結果に基づいて個別に安全運転の指導が行われます。

臨時高齢者講習の料金・費用

手数料(収入証紙)5,650円
時間2時間

 

臨時適性検査制度の見直し

臨時適性検査

臨時適性検査制度の内容は?

75歳以上の方が、「更新時の認知機能検査」または「臨時認知機能検査」で、認知症のおそれ(第1分類)があるに該当した場合、臨時適性検査(専門医の診断)を受けるか、または認知症専門医などによる診断書の提出が必要になります。

臨時適性検査制度の注意点
臨時適性検査(専門医の診断)を受けない、または診断書の提出が無かった場合は、免許取り消しまたは免許停止処分になりますので注意してください。

医師による認知症の診断について

認知症専門医などから認知症と診断されなかった場合は、免許の継続とし次回免許更新になります。しかし、診断結果が認知症と判断された場合は、運転免許の取消し又は停止対象になります。
参考:認知症の専門医とは?

では、具体的にどういった場合、認知症に該当するのか?道路交通法の第90条と第103条に「認知症における免許を取消し、効力を停止」について詳しく書いてありますので以下を参考にしてください。

道路交通法 認知症に関する条文(クリックで開く)

認知症(法第90条第1項第1号の2及び法第103条第1項第1号の2関係)

(1) アルツハイマー型認知症脳血管性認知症前頭側頭型認知症(ピック病)、及びレビー小体型認知症の場合は、拒否又は取消しとする。

(2) その他の認知症(甲状腺機能低下症、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症、頭部外傷後遺症等)の場合は、次のとおりとする。

ア 医師が「認知症について回復の見込みがない」又は「認知症について6月以内に回復する見込みがない」旨の診断を行った場合には、拒否又は取消しとする。

イ 医師が「認知症について6月以内に回復する見込みがある」旨の診断を行った場合には、6月の保留又は停止とする。(医師の診断を踏まえて6月より短期間の保留・停止期間で足りると認められる場合には、当該期間を保留・停止期間として設定する。) 保留・停止期間中に適性検査の受検又は診断書の提出の命令を発出した場合 における当該命令の結果を踏まえた判断は、次により行うものとする。

① 適性検査結果又は診断結果が「認知症について回復した」旨の内容である場合には拒否等を行わない。

② 「結果的にいまだ回復した旨の診断はできないが、それは期間中に〇〇といった特殊な事情があったためで、さらに6月以内にその診断を行う見込みがある」旨の内容である場合にはさらに6月以内の保留又は停止とする。

③ その他の場合には拒否又は取消しとする。

(3) 認知症ではないが認知機能の低下がみられ今後認知症となるおそれがある場合、医師が「軽度の認知機能の低下が認められる」「境界状態にある」「認知症の疑いがある」等の診断を行った場合には、その後認知症となる可能性があることから、6月後に臨時適性検査を行うこととする。 なお、医師の診断結果を踏まえて、より長い期間や短い期間を定めることも可能である。(ただし、長期の場合は最長でも1年とする。)

認知症とは?認知症について学ぶ

改正道路交通法に関する手数料と時間の一覧

既存の制度から新設された制度によって料金が異なります。料金一覧表を作成しましたので参考にしてください。

 75歳未満75歳以上
【第1分類】
75歳以上
【第2分類】
75歳以上
【第3分類】
更新時の認知機能検査なし650円
30分間
臨時認知機能検査
高齢者講習4,650円
2時間
7,550円
3時間
7,550円
3時間
4,650円
2時間
臨時高齢者講習なし5,650円
(前回よりも悪くなっている場合のみ)
2時間

改正道路交通法に関する運転免許の取消し・停止の要件一覧

今回の改正で運転免許の取消し・停止に当てはまるのは以下の場合になります。

  • 一定の違反行為をしたのに臨時認知機能検査、臨時高齢者講習を受検しない
  • 臨時適性検査(専門医の診断)を受けない
  • 医師の診断書を提出しない
  • 医師の診断の結果が「認知症」と判断された

取り消し処分のデメリット

万が一、取消し処分になってしまった場合は、「運転経歴証明書」の交付申請ができません。さらに、高齢者運転免許自主返納サポート事業の割引特典などを受けることもできません。

免許の更新時・違反時の持ち物

公安委員会からの通知書運転免許証手数料(検査・講習費)
筆記用具(鉛筆、消しゴム、ボールペン)印鑑眼鏡

運転時認知障害早期発見チェックリスト

自分の認知機能の低下を確認したい方は、自宅で簡単にすぐにできるテストがあります。この検査で認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)を判定することができます。

関連記事 長谷川式認知症テストとMMSE検査で早期発見!認知度をチェック

関連記事 軽度認知障害(MCI)とは?

2017年度の改正道路交通法につきましては警視庁のホームページでも確認いただけます。

参考  警視庁HP

運転免許証の自主返納時の注意点と特典一覧

認知機能検査や高齢者講習を行って車を運転することに自信がなくなってきたり不安に思うようになり運転免許証の自主返納(申請取消)をする人が増えてきています。

まずはどんな制度なのか?メリット・デメリットを確認してみてください。

関連記事 高齢者の運転免許自主返納|メリット・デメリットを調査

運転免許自主返納の特典・優遇制度一覧は以下になります。

関連記事 運転免許自主返納の特典・優遇制度一覧|全国47都道府県を比較

より慎重さが求められる医師の診断と責任

認知症の告知方法やアフターケアの重要性

懸念されるのが、ただでさえ少ない認知症専門医などがどれくらい対応できるのか。認知症の診断結果は非常に重大な決断を下すことになります。

認知症と診断された本人は想像以上にショックを受ける方が多いと思われるため、告知方法やアフターケアは非常にデリケートであり責任が重い任務です。

丁寧な対応が大切になる

また、認知症と診断されることで運転免許取り消しなってしまうため、車を運転できなくなった本人・家族の生活が一転してしまい、対応によっては医者への風当たりが強くなることも考えられそうです。

認知症専門医や主治医は認知症の診断において、より慎重かつ丁寧な対応が重要視されると思います。

おわりに

今回の改正で一番感じたことは、改正が早すぎたのでは?ということです。運転免許を失ったあとのアフターフォローや移動手段が整備不十分のままなので、そういった方々の今後の生活が心配ですね。

また、高齢者にばかり目を向けるのではなく、50代ごろから発症される若年性認知症も視野に入れてリスクが高い運転者への対策をした方がいいのではと感じました。

さらに若者による飲酒運転や薬物、スピード違反などによる交通事故も相次いで起きています。そのため、運転中だけでなく、運転免許保有で罪を犯した人への対策も必要だと思いました。

自動車運転は高齢者だけでなく全世代が気を付けなければいけない問題のため、まだまだ課題は山積みです。これ以上交通事故による被害者を増やさないためにも、ドライバー1人1人が危険意識を持って運転して頂きたいと思います。

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