サービス付き高齢者向け住宅の仕事内容とは?働くデメリット・向いてる人を解説

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女性介護士

サービス付き高齢者向け住宅の仕事内容が知りたい。

男性介護士

サービス付き高齢者向け住宅に向いてる人やデメリットってあるのかな?

上記のようにサービス付き高齢者向け住宅の仕事についての色々な疑問はこの記事を読むことで解決できます。

介護の123編集部
介護の123編集部

この記事ではサービス付き高齢者向け住宅の仕事内容や1日の流れ、働くメリット・デメリット、向いてる人・向いてない人、給料を上げるためのコツ、転職する方法についてわかりやすく解説しましたのでぜひ参考にしてみてください。

サービス付き高齢者向け住宅とは?

介護職のサ高住とは

民間の事業者が運営する高齢者向けの賃貸住宅

サービス付き高齢者向き住宅とは、おもに民間の事業者が運営する高齢者向けの賃貸住宅です。公的には特定施設入居者生活介護と呼ばれます。

各居室にキッチンや浴室があるため、通常の住宅同様のプライバシーを保った生活空間が確保されてます。

建物全体がバリアフリー仕様で、共有部分としては食堂やお風呂の他、シアタールームやレストランなど、生活を楽しむためのさまざまな設備が用意されているところもあり、外出など生活の自由度が高いのが特徴です。

入居できるのは60歳以上の高齢者で、要介護認定を受けて居る場合は60歳未満でも入居が可能です。

おもに日中に限り介護や看護の資格を持った常駐職員が、安否確認や見守りサービスを行い、入居している高齢者の生活をサポートしていて、夜間は通報システムなどで対応します。

「一般型」と「介護型」の2種類がある

サ高住には一般型と介護型の2種類があります。

一般型のサ高住とは

介護施設というよりも「住宅」なので、介護サービスも自宅にいる場合と同様に、外部の事業所と入居者が契約をして利用します。

それによって、住宅内で家事などの生活支援、食事や排せつ・入浴などの身体介護や機能回復のためのリハビリなどを受けることができます。

介護型のサ高住とは

介護施設として機能していて、介護サービスも外部に頼らず受けることができ、医療ケアが充実しているところも多くあります。

サ高住は自立した生活が可能ながら独居に不安がある方や、将来を見据えて夫婦そろって入居するという方が多く、入居費用や条件は施設によってかなり幅があり、月額費用も部屋の広さなどで変わります。

初期費用も通常の賃貸住宅の敷金ほどの金額から、入居一時金が数百万円から数千万円かかるところもあります。

サ高住の事業所数

サ高住の利用者数

出典 厚生労働省

雇用形態

雇用形態は多くの介護施設と同様に、正社員、パートアルバイト、派遣社員などがあります。
多くは介護職員初任者研修資格以上など有資格者になりますが、無資格でも雇用される場合があります。

介護施設(入所型)の就業形態

出典 「介護労働の現状について」介護労働安定センター

人員配置

サ高住では、日中に介護福祉士や看護師等の有資格者が少なくとも1名常駐することが定められています。保有資格で一番多いのは介護職員初任者研修が約30%、続いて介護福祉士21.5%、看護師13.2%となっています。

 

夜間の人員配置では、「仮眠なしの夜勤者」または「仮眠ありの宿直」が約9割占めており、「職員を配置せず緊急通報等で対応」とするものは9.8%とかなり少ないです。

仕事内容

サービス付き高齢者向け住宅の仕事内容

一般型サ高住の入居者は、ほとんどが自立して生活できる方ですし、職員が他の介護施設のような身体介護をすることはなく、それぞれの生活に寄り添って見守りや日常の困りごとのお手伝いをするのがおもな仕事です。

サ高住の「サービス」とは、この安否確認や見守りのことを指し、必要に応じて、通院など外出時の付き添いや買い物代行、居室の掃除などのサービスを有料で利用することができます。また緊急時は救急車要請や家族への連絡も行います。

サ高住は運営している会社や事業所により、その運営方針や特徴、提供しているサービスもいろいろで、受け入れている入居者さんの介護度や認知症の有無によっても仕事の内容が変わってきます

比較的元気な方が多く、絵画や料理などの趣味の教室や講座、イベントなどを積極的に行っているサ高住では、そうした手配や準備も職員の仕事になりますし、入浴介助や食事の提供などの生活支援を行うサ高住もあります。

一方、介護型のサ高住では、特養の空きを待つ間に入居するという方など介護度の高い人を受け入れるところも多く、日常生活での身体介護や夜勤も仕事に含まれます。

一日の流れ

サ高住の入居者さんの1日はおおむね以下のような流れになっていて、職員はそれぞれの方の生活のペースに寄り添って関わっていきます。

サービス付き高齢者向け住宅の一日流れ
  • 6時半
    起床
    起床した入居者さんとあいさつを交わします。
  • 7時半
    朝食
    食堂で朝食を摂る入居者さんに配膳をしたり声掛けをしつつ、誤嚥がないかなど見守りをします。
  • 9時
    安否確認
    それぞれの居室を訪問し安否確認をします。会話しながら体調などに変わった様子は無いか気を配ります。
  • 10時
    掃除
    外出する人を見送ったり、共有部分の掃除などをします。
  • 12時
    昼食
    配膳や後片付け、見守りをします。
  • 13時半
    生活相談を受ける
    入居者さんから健康や介護、日常生活についての相談を受けます。必要に応じ、病院や介護事業所に繋げ対応します。
  • 14時半
    レク
    入居者さんが通院やリハビリ、買い物などに出かけます。時にはイベントやレクリエーションを行って、入居者さん同士の交流をはかります。
  • 17時
    夜勤職員が出勤
    日勤職員から入居者さんの様子などの報告を受け、引継ぎます。
  • 17時半
    夕食準備
  • 18時
    夕食
    配膳や片付けを行います。

職員が常駐するのが日中だけのサ高住では、これ以降は通報システム等で緊急対応し、夜勤があるサ高住の場合は、夜間の見回りや必要に応じたケアを行います。

給料

介護職の給料

平均給与相場

サービス付き高齢者向け住宅の平均給与額は介護職の中では比較的高めの水準となっています。

平成29年の厚生労働省資料による、サービス付き高齢者向け住宅職員の平均給与額は以下のようになっています。

正社員

サービス付き高齢者向け住宅の常勤月給の給与は322,310円となっており、介護職全体の平均給与額297,450円に比べ約2万円アップしています。

また常勤の日給では213,420円、これは介護職全体の日給平均給与額224,360円と比べて約1万円ダウンしています。

常勤・正社員の平均給与額
月給の平均給与額 322,310円
(基本給+手当+一時金)
日給の平均給与額 213,420円
(基本給(日給)×実労働日数+手当+一時金)

出典 「介護従事者処遇状況等調査結果」厚生労働省

パート・アルバイト・契約社員

パート・アルバイト・契約社員など非常勤職員の場合は、月給では月平均274,570円、日給では月平均142,900円、時給では月平均117,290円となっています。

パート・アルバイトなどの非常勤職員の平均給与額
月給の平均給与額
(契約社員)
274,570円
(基本給+手当+一時金)
日給の平均給与額
(夜勤専従など)
142,900円
(基本給(日給)×実労働日数+手当+一時金)
時給の平均給与額
(パート・アルバイト)
117,290円
(時給×実労働時間+手当+一時金)

出典 「介護従事者処遇状況等調査結果」厚生労働省

また、サービス付き高齢者向け住宅のパート・アルバイト時給月平均117,290円は、介護職全体の時給平均給与額101,260円と比べると約1万5千円アップしています。

給与の待遇

昇給

ほとんどの事業所で毎年の昇給はありますが、その額については「賃金表に基づいた定期昇給」「労組の話し合いで決定」「収支状況による」などさまざまです。

賞与

介護労働実態調査では、サ高住の職員3183名の平均賞与は430,317円でしたが、対象となったサ高住のうち、賞与ありは64.4%で、11.5%は賞与なし、24.1%の事業所は無回答となっていて、事業所により賞与の有無や額にも違いがあります。

資格手当

資格を持っていると給与に資格手当が付き、一般的に上位資格になるほど手当額は増えます。

初任者研修修了者で0~3000円、実務者研修修了者で3000~5000円、介護福祉士で6000~10000円ほどが一般的な金額です。

中にはそれぞれ10000円、20000円、30000円など高額な資格手当のところも見られます。

資格の手当額
介護職員初任者研修
(旧:ヘルパー2級)
0~3000円
実務者研修
(旧:ヘルパー1級)
3000~5000円
介護福祉士 6000~10000円

出典 「介護従事者処遇状況等調査結果」厚生労働省

昇給する(給料を上げる)ためのコツ

サービス付き高齢者向け住宅昇給するためのコツ

長く働く(勤続年数)

勤続年数が長いほどその分昇給していきます。

厚生労働省が調査した介護職員の平均給与額のうち、サービス種類別の勤続年数による平均給与を見てみると、サービス付き高齢者向け住宅の1年目では264,550円、5年目で289,980円、10年目では312,360円と年に5,000円程度昇給していることがわかります。

勤続年数別の平均給与額
(サービス付き高齢者向け住宅の常勤:月給)
1年目 264,550円
5年目 289,980円
10年目 312,360円

出典 「介護従事者処遇状況等調査結果」厚生労働省

技術を磨く(スキルアップ)

厚生労働省の平均給与額の資料によると、【サービス付き高齢者向け住宅の常勤職員:月給】の介護資格「あり」と「なし」の平均給与額を比較すると、その金額には大きな差があり、資格手当を増やすことが確実な給与アップにつながることがわかります。

資格有無の平均給与額
(サ高住の常勤:月給)
保有資格なし 282,390円
介護職員初任者研修 309,430円
実務者研修 310,760円
介護福祉士 332,010円
社会福祉士 357,540円
ケアマネジャー 379,040円
資格保有者平均 325,460円

出典 「介護従事者処遇状況等調査結果」厚生労働省

また、サービス付き高齢者向け住宅を運営しているしている企業によっては、資格取得の費用補助などスキルアップのための支援をうけられるところもあります。

役職に就く(キャリアアップ)

管理職手当、業務管理手当、ユニットリーダーに支給される主任手当など、役職に就くことで手当が付き給与をアップさせる方法もあります。

それぞれの役職によって必要な資格もあるので、前項の「スキルアップ」がキャリアアップと、より給与を増やすことにもつながります。

平均給与額の資料によると、管理職の給料は383,420円に対して、管理職でないものは316,260円と約6万5千円もの差があります。

管理職の有無の平均給与額
(サ高住の常勤:月給)
管理職ではない 316,260円
管理職 383,420円

出典 「介護従事者処遇状況等調査結果」厚生労働省

交渉をする

昇給額や賞与について、雇用側に交渉するのも給与アップの方法のひとつです。

個人ではなかなか難しい方法ですが、労組があればそこを通して働きかけたり、これから就職する職場なら転職エージェントを通して交渉してもらうこともできます。

サービス付き高齢者向け住宅で働くメリット・デメリット

サービス付き高齢者向け住宅の仕事のメリット・デメリット

メリット

身体介護や夜勤が無い

介護職がキツイと言われる理由の大きな要因は体力的にハードな身体介護と夜勤があることですが、一般型サ高住にはそれが無くほとんどが日中だけの勤務になります。

余裕を持って仕事ができる

サ高住では決まったスケージュールがなく、それぞれの生活や要望に寄り添う形で仕事をしています。そのため、時間内で多くの人のお世話をしなければならない他の介護施設に比べ、ゆったりと仕事ができます。

デメリット

スキルを活かしづらい

安否確認や見守りがおもな仕事になるサ高住では、介助など介護のスキルを活かす場面がありません。介護職のスキルをアップしたい人にとっては、その点がデメリットと言えます。

緊急時の不安

元気な方が多いとはいえ高齢者が入居しているので、日中でも急変やケガなどが起こることもありますが、医師や看護師が常駐していないため、職員にとっては緊急時の対応に不安が残ります。

サービス付き高齢者向け住宅に向いている人・向いていない人

サービス付き高齢者向け住宅向いてる向いてない

向いている人

細かな気配りができる人

一般型のサ高住での職員の仕事は、介護職というよりもコンシェルジュやフロント業務に近く、体力や介護のスキルよりもサービス業として細かな配慮ができて、気が利く人、接客業の経験がある人に向いています。

家事が得意な人

入居者の困りごとに対応するには、日常生活にまつわる一般的な知識や経験も必要です。一人暮らしをしたことがある人、主婦として日常の家事や雑務をこなしてきた人なら対応しやすいでしょう。

向いていない人

人と接するのが苦手な人

サ高住では、ひとりひとりの好みや生活スタイルに合わせてお世話することが求められます。

入居者さんの生活リズムや習慣などを把握するには会話や交流が不可欠なので、人と接することが不得意だったり、会話が苦手という人には不向きかもしれません。

マナーに欠けている人

快適な環境を提供するために入居者さんを尊重した接し方が求められるので、ことば遣いや身だしなみ、態度などにも配慮が必要です。

敬語や丁寧な言葉遣いができない、態度ががさつ、といった人にはあまり向いていないでしょう。

サービス付き高齢者向け住宅への転職する方法

サービス付き高齢者向け住宅へ転職する方法

転職を成功させるための3つのコツ

転職理由をはっきりさせる

前職を辞めたのはどんな理由だったのか、整理してみましょう。給与や待遇面、勤務時間、業務内容など、改善したかった点を明確にしておきます。

希望の条件を挙げ優先順位を決める

給与面であればどのくらいのアップが必要か、勤務時間や夜勤の有無、待遇に関しても希望を書き出してみます。その中からいちばん優先したい条件を決め、続くものを順に書いていきます。

そのほか仕事についてのポリシーや、どんな介護をしたいのか、といったことも挙げてみましょう。

どんな仕事がしたいのか考える

民間が運営しているサ高住は、施設によってその運営方針も異なり仕事の内容や雰囲気、入居している方の介護度も様々です。

介護職のスキルを生かした仕事がしたいなら介護型のサ高住、元気な入居者さんたちといっしょに催しや生活を楽しむ仕事をしたいなら、そうした活動に積極的な一般型サ高住を選ぶなど、自分がやりたい介護の仕事ができる環境を選びましょう。

施設の運営方針や経営理念から、自分自身の仕事に対する信条や理想とする介護像に近いところを選ぶのもひとつの方法です。

転職する際の3つの注意点

転職後に後悔しないために、就職先を決める前に以下の点を確認しておきましょう。

施設の特徴は?

サ高住の「サービス」とは見守りや生活相談サービスを指しますので、サ高住職員の仕事はおもにフロントでの業務と各居室を回っての安否確認になり、介護サービスを行うのは入居者が契約した外部の事業所になります。
しかし中には見守りに留まらず、職員が介護サービスを行う施設もあります。
施設の特徴により仕事内容も大きく変わりますので、転職しようとするサ高住がどんなサービスを提供しているのか、施設の特徴をよく調べておくと、後から「こんなはずじゃなかった」とならずにすみます。

仕事の内容は?

サ高住では、同じ運営者が訪問介護事業所を併設していることも多く、その事業所から派遣された訪問ヘルパーが介護サービスを行います。
このように運営者が同じ場合、働いている職員が訪問ヘルパーとフロント業務の兼務をすることもあり得ます。
また夜間に職員を置かない一般型サ高住と、夜勤がある介護型サ高住では、夜勤や身体介護の有無など仕事の内容が変わるので、施設の特徴と同時に具体的な仕事の内容や範囲も詳しく調べてみましょう。

入居者の条件は?

サ高住というと、元気な方が老後の生活を楽しむために入居するイメージがありますが、最近では要介護度の高い人や認知症の人を受け入れるところも多くなっています。
どのような入居者が多いかで、仕事内容や必要なスキルも変わってきますので、あらかじめ確認しておきましょう。

転職エージェントを活用する

介護職専門の転職サイトやエージェントを利用することで、希望の条件に合った職場を紹介してもらうことができます。また、待遇の条件交渉なども代わりに行ってくれるので、より良い条件で転職しやすくなります。

おわりに

ひと口にサ高住と言ってもそれぞれに特徴があり、仕事の内容も異なってきますが、基本は快適に生活できるように入居者さんをもてなす仕事、といえるでしょう。

人と接することが好きで、喜んでもらえることにやりがいを感じる、という人にはぜひおすすめしたい仕事です。

 

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