即効で血圧を下げる2つの方法|高血圧の種類・原因・注意点も解説

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平成26年度に行われた厚生労働省の「患者調査の概況」によると、高血圧症疾患の総患者数は、前回調査(平成23年度)から104万人増えて1010万8000人となっていて、最も患者数の多い生活習慣病といわれています。

さまざまな疾患の原因にもなる高血圧は、自ら予防や改善に努めておきたいものですね。

高血圧の原因や生活の注意点、自分でできる「血圧を下げる方法」について、詳しくお伝えします。

高血圧とは

高血圧とは、安静にした平常時も血圧が高く、その状態が慢性的に続いている状態を指します。

日本高血圧学会が2014年に定めた新基準では以下のように定められています。

高血圧

分類収縮期血圧拡張期血圧
Ⅰ度高血圧140~15990~99
Ⅱ度高血圧160~179100~109
Ⅲ度高血圧180以上110以上
(孤立性)
収縮期高血圧
140以上90未満

他に(孤立性)収縮期高血圧と呼ばれる高齢者に多い高血圧は、収縮期血圧(血液が心臓から押し出されるときの血圧)が高い反面、最低血圧はむしろ低いのが特徴です。

正常域血圧

分類収縮期血圧拡張期血圧
至適血圧120未満80未満
正常血圧120~12980~84
正常高値血圧130~13985~89

参考 日本高血圧学会

高血圧が怖い理由

では、高い血圧が健康上のリスクとして心配される理由は何でしょうか。血圧とは血管の壁を押す力ですから、高血圧になればその分、血管壁に負担がかかります。

血管が細く狭まり血流が悪くなることで血圧が高まると、負担がかかった血管が傷ついたり全身の血管に影響が出てきます。

高血圧の人は動脈硬化を起こしやすく、動脈硬化は心臓や脳の疾患を引き起こす原因になるので、高血圧がリスクとして考えられるのです。

高血圧で引き起こされる疾患

高い血圧が血管壁にかかり、いつも張り詰めた状態にあることで、血管は弾力性を失って固くなり動脈硬化が起こります。

動脈硬化によって引き起こされる病気
  • 脳梗塞
  • 狭心症
  • 脳出血
  • 心筋梗塞
  • 眼底出血
  • 腎硬化症

この動脈硬化が脳梗塞、脳出血、腎硬化症、眼底出血、心筋梗塞の原因になりますし、心臓にも無理がかかることで、心臓肥大から心不全を起こすことがあります。

高血圧の種類

本態性高血圧

原因となるホルモンの異常や疾患などがない高血圧で、一時性高血圧とも言われます。

この高血圧になる原因ははっきりしていませんが、遺伝や体質によるもので生活習慣も大きく関わっているとされ、日本の高血圧の患者では9割がこの本態性高血圧です。

二次性高血圧

薬やホルモンの異常、疾患を原因として起こる高血圧で、薬の量や種類を調整したり、病気を治療することで改善します。

内分泌性高血圧、腎性高血圧、薬剤誘発性高血圧などがこれに当たります。

白衣高血圧

また、病院での診察時に緊張して血圧が高くなる「白衣高血圧」と呼ばれる症状があります。これは日常の多くの時間に正常な血圧であれば、治療や投薬が必要なものではありませんが、定期的に血圧を測定して変化がないか確認しましょう。

仮面高血圧

白衣高血圧とは逆に、診察時には特に高くはないのに、日常的には血圧が高い状態が続く「仮面高血圧」は、治療が必要になるケースが多くあります。

いずれにしても、血圧が気になる人は家庭でも毎日血圧測定を行うようにし、一度は受診して医師の判断を仰ぎましょう。

参考 日本高血圧学会
参考 アステラス製薬

血圧が上がってしまう原因

疾患

腎性高血圧は腎動脈が動脈硬化を起こすことで高血圧を引き起こし、内分泌性高血圧は原発性アルドステロン症やクッシング症候群を原因としてホルモンの分泌が正しく行われないために起こります。

他にも、大動脈や心臓の血管に障害があることで起こる血管性高血圧など、疾患が二次性高血圧の原因となります。

薬剤誘発性高血圧と言って、薬剤を原因とした二次性高血圧もあります。

ぜんそくや心臓病、うつ病などの治療薬や、非ステロイド性抗炎症薬の中には血圧を上げる作用を持つ薬があるので、注意が必要です。

ストレス

通常、仕事や運動など活発に活動している時には交感神経が優位に、睡眠時やリラックス状態のときには副交感神経が優位になり、生活の中では血圧も正常な範囲で変動しています。

しかしストレスを感じると交感神経の働きが活発になり、防御反応としてアドレナリンやノルアドレナリンが分泌され、脈拍や心拍数を上げることで血圧も上がります。

いつもストレスを感じ続けていると、血圧が高い状態が続きリスクも増えていきます。

精神的なストレスのほか、起床時や入浴前後の急激な温度変化なども身体的ストレスとして血圧が上がる原因になります。

塩分の摂りすぎ

塩分を多く取ることで、からだには水分が蓄えられ血液の量が増えるので血圧が高くなります。

日本人は味噌汁や漬物などで、塩分を多く摂ってしまう傾向がありますが、1日5グラム塩分を減らすと、血圧が5~6㎜Hg下げられるといわれています。

高血圧の人が摂取できる1日の塩分は6グラム以下と勧められていますし、厚生労働省が推奨している1日の塩分量は男性が8グラム、女性が7グラムになっています。

血圧が気になる人はもちろん、今健康な人も減塩を心がけることで高血圧予防になります。

肥満

肥満の人は過食により塩分も過剰に摂っている傾向があり、そのナトリウムの過剰摂取から血液量が増えて血圧も上がっていると考えられます。

また、インスリンの過剰分泌でナトリウムの再吸収が亢進したり、肥大した脂肪細胞が分泌する物質が、血管を収縮する働きを持つことなどから、肥満の人が高血圧になる割合は正常な体重の人と比べて2~3倍と高くなります。

喫煙や飲酒

喫煙が高血圧症の直接原因になるという報告は少ないのですが、一過性の血圧上昇の原因にはなり、たばこ1本で血圧は高くなり15分ほど継続するとされています。

また、アルコールは一時的に血圧を下げることがあるものの、長期間飲酒を続けることで高血圧症の原因になり、毎日の飲酒量が多いほど、血圧の平均値も高くなっていきます。

日常生活での注意点

生活習慣病とも言われる高血圧の予防や改善には、日常生活における良い習慣づけが大切です。

適度な運動をする

有酸素運動を適度に行うことで血圧が下がることがわかっています。

運動により交感神経の働きが整えられ血圧が高くなりにくくすることと、高血圧の原因となる肥満の防止やストレス解消にもなるので、1日に30分程度の運動をこころがけましょう。

ウォーキングや水泳などが向いていて、腹筋など急激に力を入れる運動や力み過ぎる動きは、逆に血圧を上げてしまうので向いていません。

ストレスを溜めないようにする

ストレスを溜めないようにするには、仕事中にも短い息抜きの時間を何度か取り、深呼吸をしたり、軽いストレッチなどで体をほぐすなど、気分転換に努めます。

また、休日には五感を使って楽しめる趣味に没頭することが、交感神経の興奮を鎮めストレス解消に役立ちます。

たとえば、土に触れるガーデニングや陶芸、音楽を聴くことや、美術館などで絵画を見ることもいいでしょう。

禁煙をする

たばこの成分には、血管の機能を保つ内皮細胞を損なうような酸化物質が含まれているといわれます。

一服するだけで心拍数や血圧が上昇することもわかっていますし、悪玉コレステロールを増加させるなど、他の疾患のリスクも高めますから、喫煙の習慣は改めることがリスク軽減につながります。

減塩をする

高血圧の人では、塩分は1日に6グラム未満が適量とされています。

少ない塩分でも味気ない食事にならないようにするには、だしを効かせて旨みを感じる味付けにすることで塩分を減らしたり、レモン・すだちなどの柑橘類や、ショウガ・にんにくなどの薬味を上手に使うと、少ない塩分でもおいしく料理を食べることができます。

バランスの良い食事

食材の中でも、野菜や果物にはカリウムが多く、塩分(ナトリウム)を排出する働きがあります。

また青魚に含まれるオメガ3脂肪酸は動脈硬化のリスクを減らすとされるので、イワシやサンマ、ブリなども適度に食べるなど、肉や揚げ物に偏らずバランスよく栄養を摂るように心がけましょう。

即効で血圧を下げる2つの方法

生活の中で原因になる習慣を改めていくことが、高血圧の改善に役立ちますが、効果は時間をかけて出てくるものです。

高い血圧をすぐに下げる効果的な方法はあるでしょうか?

ツボ押し

血圧を下げる即効性のあるツボとして知られているのが「合谷」という親指と人差し指の間のツボです。万能のツボとも言われ、自律神経を整えたり、ストレスをラクにする効果もあります。

触るとくぼみが感じられる左手のツボを右の親指で、少し痛みを感じる程度の力で3~5分間強めに押し、次に右手のツボも同じように左手で押します。

このツボ押しの効果については、「スッキリ!」などテレビ番組でも紹介・検証されていて、即効で血圧を下げるのは確かなようです。

しかし、継続性は無いので、高血圧を改善させるというよりも、血圧が上がる原因のひとつであるストレスを解消したり、からだ全体の機能を高める方法として行うのが良いでしょう。

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降圧剤

降圧剤は作用機序によって種類が異なり、7種類に分けられます。

いずれの場合も単剤で、低用量から服用を開始し、2~3か月かけて目標とする血圧まで下げるのが通常で、その後も診察によって患者の状態を把握しながら、薬の量や種類を調整していくのが一般的な使われ方です。

急な血圧上昇に使われる即効型の薬もあるようですが、医師による診察・処方を受けて、指導の下に服用するのが基本なので、思わぬ副作用を防ぐためにも、処方外で購入するなど自己判断で安易に服用しないことが大切です。

主な降圧薬の副作用
カルシウム抗菌薬動悸、顔のほてり、足のむくみなど
ARB高カリウム血症など
ACE阻害薬せき、血管浮腫、高カリウム血症など
利尿薬高尿酸血症、低カリウム血症など
ベータ遮断薬呼吸器疾患の悪化など

高めの血圧を穏やかにする5つの方法

健康雑誌やテレビなどで紹介された、高めの血圧を穏やかにする方法についてご紹介します。

ハンドグリップ

ハンドグリップとは、適度な握力で手を握る・緩めるを繰り返し血圧を下げるという方法で、タオル1枚でできる「タオルグリップ」という方法が手軽にできる方法として知られています。

やり方は、フェイスタオル1枚(縦30cm×横80cm程度)を用意し、タオルを横に2回、縦に1回折り、端からやや緩く丸めていき、棒状にします。

丸めたタオルを片手で握り「2分間握り1分間力を抜く」のを1回として、左右2回ずつ握ります。この時、息を詰めたり力み過ぎると血圧が上がってしまうので、ゆっくり呼吸をし、握った時に指が付かない程度の力で握ります。

1日おきに週3回ほど行い、毎日の血圧を記録しながら4週間は続けましょう。

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ふくらはぎ揉み

ふくらはぎの内側・中央・外側のラインを、くるぶしから膝下まで骨の際に沿って3~4センチ間隔で、重ねた親指に体重をかけ押しながら、それぞれ2回揉んでいきます。

膝下のリンパは転がすように軽く10回、アキレス腱の内側は手前にひっぱるように揉みます。

2013年に出版されベストセラーとなった「長生きしたけりゃふくらはぎをもみなさい」(槇 孝子著)に書かれている、このふくらはぎ揉みが、血圧を下げるとされていましたが、のちに血圧を下げる医学的な根拠はないとする意見も出されていて、高血圧に対する効果ははっきり確認されていないようです。

しかし、むくみを解消しめぐりを良くするのは確かなので、健康のために効果があるとはいえるでしょう。

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グーパー体操

CBCテレビの健康番組「健康カプセル ゲンキの時間」で紹介されていた「グーパー体操」は、立川病院 内科・漢方外来の村田高明医師がオススメ健康法をして紹介していた体操で、やり方は両腕は肩と同じ高さまで上げ、手をグーパーするだけ。

手を握るときは親指を中にして握ります。

腕を上げることで腕の筋肉も使い代謝が促進されるため、血のめぐりが活発になり筋肉の周りの血管が拡がり血圧が下がるということです。

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あいうべ体操

舌の筋力を回復して誤嚥を防いだり、口呼吸を改善し鼻呼吸にすることで感染症に罹りづらくするために、歯科などで勧められてきたあいうべ体操を行うことで睡眠時無呼吸症候群が改善し、同時に降圧剤が不要になったという例もあるようです。(『正しく「鼻呼吸」すれば病気にならない』今井和彰著 参照 )

この、あいうべ体操が直接血圧に効果的ということではなく、熟睡できるようになったことで血圧にもいい影響があらわれたということかもしれませんが、ためしてみる価値はありそうです。

やりかたは、「あー」「いー」「うー」「べー」と4秒くらいずつはっきり大きく口を動かすだけ。何度かに分けてもよく、1日に30セットを行います。

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サプリ

高めの血圧が気になる、という人に向けたタブレットやサプリメントも多数出ています。血圧を下げると言われる成分には大豆ペプチド、タマネギに含まれるケルセチン、イワシのイワシペプチド、お茶に含まれるカテキンなどがあります。

降圧剤のようにすぐに効き目があるものではないので、普段からバランスよい食事を心がけ、それを補うかたちでサプリメントを使うと良いでしょう。

通院や服薬をしている人は、薬との飲み合わせの相性もありますので、必ず医師や薬剤師に相談してからサプリメントを使いましょう。

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おわりに

今回ご紹介した方法のいくつかによっては、即効で血圧を下げることは可能ですが、高血圧はほとんどの場合、長い生活習慣によってなる症状なので、その生活習慣自体を改めていくことが、高めの血圧を改善するいちばん確実な方法といえるでしょう。

健康を保つために、いまから高血圧予防に役立つ習慣を、少しずつ生活に取り入れてみませんか。

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