介護の123

自分の都合とペースで介助を続けることが本当に正しいと言えるの?

(最終更新:2016年12月15日)
自分の都合とペースで介助を続けることが本当に正しいと言えるの?

利用者Eさんは重度の認知症で、特別養護老人ホームに入居しています。食事は一人で出来ないため全ての介助が必要になります。昨日の夕食のことです。

職員がおかずの魚をスプーンでEさんの口元に持っていきました。スプーンが口の所までくると、Eさんは口を開けておかずの魚を食べます。

ただ、この日、この職員は他に仕事が山積みだったため食事介助を急いでいました。(Eさん早く食べてほしいな、仕事がたくさんあるからなぁ)と思いながら、急いでご飯をスプーンにすくってはEさんの口元で構え、口が開いた瞬間、どんどん口の中に入れ食べさせていました。

しばらくすると、急にEさんが口にいれていたご飯を勢いよく吐き出しました。ご飯は部屋のいたるところまで飛び、職員の体にもたくさん付きました。

そのとき、ほとんど喋らないEさんが「詰め込む!詰め込む!!」と、大きな声をあげました。実は、Eさんはご飯を食べてはいませんでした。

Eさんの口にどんどんおかずやご飯がくるので、それを無意識にただに口を開けて入れてもらっていました。ですから、口の中がご飯だらけになり、限界まできたのではき出してしまったのです。

その職員は同僚に「Eさんは食事を全然飲み込まないから注意した方がいいよ」と言っていました。

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利用者の対策

この事例の職員は、Eさんがまだ食べ物を飲み込んでいないにも関わらず、口のそばで食べ物をすくったスプーンを構えて待っていました。

自分の都合やペースだけで、Eさんを急がせて、次々に食べ物を口に押し込んでいたのです。それが、Eさんにとっては「忙しかった」のです。

ご家族はこのことが発覚次第、上と話し合い、職員の言動を改めるよう職員への徹底指導と虐待とは何かを理解させるための研修会をやるなどを義務付けさせましょう。

ヘルパー、職員の対策

そもそも食事とは「本人が食べる」ことです。たとえ心身にどんな障害があろうとも、それは同じです。一方的に食べさせられるのは「エサを与えられることであり、人間の食事ではありません。

介助とはその人らしい生活をするための手助けです。どんなに忙しくても機械的に口に押し込む行為は、虐待にもなります。きちんと本人の気持ちを汲み取り介助に入りましょう。


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(最終更新:2016年12月15日)