長谷川式認知症テストとMMSE検査で早期発見!認知度チェック

認知症の診断

認知症は、一般的なもの忘れとは違い、脳の病気により記憶力の低下や判断力に障害が生じ、日常生活や人との関わりに問題が出てきますます。早めの治療で進行を遅らせることが出来ますので、早期発見が重要なカギとなります。

ここでは早期発見することができる簡易の心理テストやスクリーニング検査をご紹介します。

認知症を診断できる簡易テストやスクリーニング検査とは?

軽度認知障害(MCI)のリスク判定ができる

認知症は高齢者だけに限らず、働き盛りの世代でも発症する可能性があります。しかし、高齢者の場合、年齢によるもの忘れもあり区別するのは難しいものです。

その為、日常の中で今までと違う変化に気付くことが大切なポイントになりますが、何かおかしいと感じたら、自宅で簡単に自己診断ができるテストや病院に行きスクリーニング検査を受けて調べてみましょう。

これらの検査により認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)のリスクを判定することができます。

病院でスクリーニング検査
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長谷川式簡易知能評価スケール(改訂版)

病院や医療機関でも利用されている

長谷川式簡易知能評価スケール(Hasegawa’s Dementia Scale for Revised:HDS-R)は9つの質問に口頭で答える認知症検査の簡易の心理テストです。

病院など医療機関でも使用しているため信頼度が高く、家族でも簡単に判断できるのが特徴になります。

全9問、30点満点で評価を行います。

  • 「20~30点」認知症の心配は無し
  • 「16~19点」軽度認知障害の疑いがあり
  • 「11~15点」中程度の認知症
  • 「5~10点」やや高度の認知症
  • 「0~4点」高度の認知症

ただし、仮に20点以下の点数でも、これはあくまでも簡易テストですので、すぐに認知症と診断されるわけではありません。ですが、念のためMCIスクリーニング検査や病院での受診をお勧めします。

長谷川式簡易知能評価スケールでわかること

この検査では、認知症の直接的な原因に当たる「中核症状」を調べることができます。

中核症状についてはこちら

< 問1 >
年齢の見当識
< 問2 >
日時の見当識
< 問3 >
場所の見当識
< 問4 >
言葉の記憶力
< 問5 >
計算力
< 問6 >
数字の逆唱
< 問7 >
言葉の遅延再生
< 問8 >
物品の記憶力
< 問9 >
言葉の流暢性
ご家族の方にやってもらう時
「認知症のテストをするよ」と伝えるのではなく「最近もの忘れなどある?」などと切り出してリラックスをした状態で行ってくださいね。 
長谷川式簡易知能評価スケール
1 お歳はいくつですか?
(2年までの誤差は正解。正解で1点)
2 今日は何年何月何日ですか? 何曜日ですか?
(年月日、曜日が正解でそれぞれ1点ずつ)
3 私たちが今いる場所はどこですか?
(自発的に答えれれば2点、5秒おいて家ですか?
病院ですか?施設ですか?の中から正しい選択をすれば1点)
 4 これから言う3つの言葉を言ってみてください。
あとでまた聞きますのでよく覚えておいてください。
以下の系列のいずれかで質問する

1: a)桜 b)猫 c)電車
2: a)梅 b)犬 c)自動車
(各1点。全て正解で3点)
 5 100から7を順番に引いてください。
100-7は?、それからまた7を引くと?と質問する。
最初の答えが不正解の場合、打ち切る。
正解は「93」、「86」
(各1点。全て正解で2点)
 6 私がこれから言う数字を逆から言ってください。
6-8-2、3-5-2-9を逆に言ってもらう。
3桁逆唱に失敗したら、打ち切る。
正解は「2-8-6」、「9-2-5-3」
(各1点。全て正解で2点)
 7 先ほど覚えてもらった言葉をもう一度言ってみてください。
自発的に回答があれば各2点、
もし回答がない場合、以下のヒントを与え正解であれば1点

a)植物 b)動物 c)乗り物
(自発的で各2点。全て正解で6点)
(ヒントで各1点。全て正解で3点)
 8 これから5つの品物を見せます。
それを隠しますのでなにがあったか言ってください。

(時計、鍵、タバコ、ペン、硬貨など必ず相互に無関係なもの)
(各1点。全て正解で5点)
 9 知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください。
(答えた野菜の名前を右欄に記入する。途中で詰まり、
約10秒間待っても出ない場合には そこで打ち切る)

0~5個=0点, 6個=1点, 7個=2点 
8個=3点, 9個=4点, 10個=5点
 

長谷川式簡易知能評価スケールの認知度チェック

20~30点の方
異常がなく今のところ認知症の可能性は薄いです。
認知症予防対策をする
16~19点の方
認知症の疑いがあります。
軽度認知障害(MCI)を早期発見できる血液検査を受けられることをお勧めします。
MCIスクリーニング検査を受ける
15点以下の方
11~15点は中程度の認知症、5~10点はやや高度の認知症、0~4点になると高度の認知症と判断できます。
認知症の精密検査が必要とされますので、早急に病院へ行ってください。
もの忘れ外来へ受診する

検査終了後のアフターケアは非常に重要です。「疲れましたか?」という言葉をかけたり、最後の設問の「野菜」をテーマにした話をしたりするなど、 いやな気分のまま検査を終わらせないようにする注意しましょう。

MMSE検査とは?

MMSE検査は、Mini-Mental State Examination (ミニメンタルステート検査)といい、1975年にアメリカでフォルスタイン夫妻が痴呆の診断用に開発した心理テスト検査です。

長谷川式と違う点は、文章を復唱したり紙を折ったり図形問題や文章を書いたりといった作業や動作も含まれます。長谷川式とMMSE検査の両方テストされることをおすすめします。

全11問、30点満点で評価を行います。

  • 「27~30点」認知症の心配は無し
  • 「22~26点」軽度認知障害の疑いがあり
  • 「21点以下」認知症の疑いが強い

ただし、仮に21点以下の点数でも、これはあくまでも簡易テストですので、すぐに認知症と診断されるわけではありません。ですが、念のためMCIスクリーニング検査や病院での受診をお勧めします。

MMSE検査でわかること

この検査では、認知症の直接的な原因に当たる「中核症状」を調べることができます。

中核症状についてはこちら

< 問1 >
時間の見当識
< 問2 >
場所の見当識
< 問3 >
即時想起
< 問4 >
計算力
< 問5 >
言葉の遅延再生
< 問6 >
物品の呼称
< 問7 >
文の復唱
< 問8 >
口頭指示
< 問9 >
言書字指示
<問10 >
自発書字
<問11 >
図形模写
 
言語性知能と動作性知能とは?
長谷川式が言語性知能に対して、MMSE検査は動作性知能を使う検査です。言語性知能とは、言葉の記憶力や計算力、理解力などを行い判定します。動作性知能とは、パズルや記号などを使い処理速度を判定します。 

 

  MMSE検査
1 今日は何日ですか(1点)
今年は何年ですか(1点)
今の季節は何ですか(1点)
今日は何曜日ですか(1点)
今月は何月ですか(1点)
(全て正解で5点)
2 ここは何県ですか(1点)
ここは何市ですか(1点)
ここは何病院ですか(1点)
ここは何階ですか(1点)
ここは何地方ですか(1点)
(全て正解で5点)
3 これから言う3つの言葉を言ってみてください。
あとでまた聞きますのでよく覚えておいてください。
(カバ、地下鉄、桜)
3例すべて言うまで繰り返す(6回まで)
(各1点。全て正解で3点)
4 100から順に7を引く(5回まで)
正解は、93,86,79,72,65
(各1点。全て正解で5点)
5 問3で提唱した物品名3個を再度復唱させる。
(各1点。全て正解で3点)
6 (時計を見せながら)これは何ですか?
(鉛筆を見せながら)これは何ですか?
(各1点。全て正解で2点)
7 次の文章を繰り返しさせる。
「みんなで、力を合わせて綱を引きます」
(1点)
8 (3段階の命令)
「右手にこの紙を持ってください」
「それを半分に折りたたんでください」
「机の上に置いてください」
(各1点。全て正解で3点)
9 (次の文章を読んでその指示に従ってください)
「眼を閉じてください」
(1点)
10 (何か文章を書いてください)
(1点)
11  (次の図形を書いてください)
(1点)
図形

MMSE検査の認知度チェック

27~30点の方
異常がなく今のところ認知症の可能性は薄いです。
認知症予防対策をする
22~26点の方
軽度認知障害(MCI)の疑いがあります。
軽度認知障害(MCI)を早期発見できる血液検査を受けられることをお勧めします。
MCIスクリーニング検査を受ける
21点以下の方
認知症の疑いが強いと判定されます。
認知症の精密検査が必要とされますので、早急に病院へ行ってください。
もの忘れ外来へ受診する

MMSE検査は口頭での質問形式なので、バカにされていると思い興奮したりすると、真剣に答えなくなりますので、本人の理解や協力が必要不可欠です。

MCIスクリーニング検査とは?

軽度認知障害リスクを判定できる

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もの忘れが気になるが、「単なる年齢のせいなのか?」あるいは「認知症の兆候なのか?」を早期発見することが出来るスクリーニング検査を医療機関で受けることが出来ます。

MCIスクリーニング検査は、採血により血液中のたんぱく質を調べて軽度認知障害(MCI)リスクを判定することができる検査になります。検査では約7~12㏄を採血します。

MCIスクリーニング検査の結果

結果は2~3週間ほどで結果がわかり、以下の4段階に分けられます。

  • 1~2年に1回は検査を受けましょう
  • 1年毎の定期検診を受けましょう
  • 6ケ月~1年毎の定期検診を受けましょう
  • 2次検査をおすすめします

MCIスクリーニング検査は、脳ドックと併用することでより正確に診断できます。
検査料金は病院によりけりで20,000円前後になります。

MCIスクリーニング検査の実施医療機関

MCIスクリーニング検査を実施している全国の医療機関を調べることができます。
詳細は各医療機関のHPで確認してください。

 MCIスクリーニング検査実施医療機関はこちら

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APOE遺伝子検査とは?

APOE遺伝子のリスク判定ができる

APOE遺伝子検査は、アルツハイマー型認知症と関与が高いAPOE遺伝子の将来発症リスクの有無を知ることが出来る検査です。APOE遺伝子型は、APOE2、APOE3、APOE4があり、特にAPOE4遺伝子を持つ人は、持たない人と比べて約11倍の発症リスクが高まります。

しかし、APOE4遺伝子を持っているからといって、必ずしも認知症になるというわけではなく、人と関わり、運動や学習をする、生活習慣を見直し規則正しい食生活をする、などをすることで脳が活性化し、認知症の発症リスクを減らすことできます。

採血により検査を行う

APOE遺伝子検査は、MCIスクリーニング検査と同じく採血検査になります。検査では約7~12㏄を採血します。約2週間後に検査結果がわかります。

検査料金は病院によりけりで20,000円前後になります。

まとめ

長谷川式簡易知能評価スケールは主に日本で使われ、MMSE検査は世界で使われている認知症かどうかを判断する簡易テストです。使い分けをしている病院もあるようですが、どちらも診断の精度に違いはないようです。

軽度認知症の早期発見で早めの治療が認知症予防や進行を遅らせることが出来ます。気になったら、まずは簡易テストで家族や自己診断でチェックしましょう。

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