認知症サポート医とは?養成研修の概要を公開|名簿や登録人数を調査

制度

認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)の7つの柱の1つである「認知症の容態に応じた適時・適切な医療・介護等の提供」の中の主な政策として「認知症サポート医」があります。

認知症サポート医の概要についてわかりやすく説明します。

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認知症サポート医とは?

認知症地域支援事業の1つである

高齢者が慢性疾患などの治療のために受診する診療所等の主治医(かかりつけ医)に対し、適切な認知症診断の知識・技術、家族からの話や悩みを聞く姿勢を習得するための研修を実施しています。

また、かかりつけ医への研修・助言をはじめ、地域の認知症に係る地域医療体制の中核的な役割を担う医師として、認知症サポート医の養成を進めています。

認知症サポート医の役割

認知症サポート医の役割は大きく分けて4つあります。

  1. 都道府県・指定都市医師会を単位とした、かかりつけ医を対象とした認知症対応力の向上を図るための研修の企画立案及び講師
  2. かかりつけ医の認知症診断等に関する相談役・アドバイザーとなるほか、他の認知症サポート医(推進医師)との連携体制の構築
  3. 各地域医師会と地域包括支援センターとの連携づくりへの協力
  4. 認知症医療に係る正しい知識の普及を推進

このように認知症サポート医は、地域における「連携」の推進役を期待されている重要な医師です。

認知症サポート医の人数

認知症サポート医の人数は、2014年度末時点で3,895人となっており、厚生労働省は今年2017年度末までの目標として5,000人としています。

2014年度末までの認知症サポート医の人数(3,895人中)

一番多い都道府県は「東京都665人」続いて「千葉県194人」「広島県180人」でした。一番少ないところは「熊本県14人」となりました。

認知症サポート医の主な診療科

認知症サポート医の主な診療科は、「内科」が 48.9%と半数占めており、次に「精神科」27.2%、「神経内科」79 人8.3%の順です。

出典:国立長寿医療研究センター 認知症サポート医活動実態調査

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認知症サポート医ネットワークとは?

認知症サポート医ネットワークとは、「認知症サポート医養成研修」を受講した医師が登録することのできるサイトです。研修修了後、認知症サポート医同士で情報交換や交流が行えます。

都道府県認知症サポート医名簿

認知症サポート医ネットワークでは、全国47都道府県にいる認知症サポート医を調べることができます。

ご自身または家族が認知症の疑いがある場合、どこの医療機関(病院など)に相談・受診すればいいのかわからない時に、認知症サポート医の名簿を活用して、お近くの「かかりつけ医・認知症サポート医」へ相談してみてください。

要チェック  都道府県認知症サポート医名簿一覧

認知症サポート医専用の会員コンテンツ

認知症サポート医は登録をしてログインすることで、以下のコンテンツを閲覧することができるようになります。

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要チェック  認知症サポート医ネットワーク

認知症サポート医養成研修の概要

認知症サポート医養成研修事業は、2006年から実施されており、厚生労働省の認知症対策等総合支援事業に基づいた事業となっています。

養成研修の目的

認知症サポート医養成研修の目的は以下のように定められています。

認知症の人の診療に習熟し、かかりつけ医への助言その他の支援を行い、専門医療機関や地域包括支援センター等との連携の推進役となる認知症サポート医(推進医師)を養成することにより、各地域において、認知症の発症初期から状況に応じて、医療と介護が一体となった認知症の人への支援体制の構築を図ることを目的とする。

実施主体

認知症サポート医養成研修の実施主体は、都道府県または指定都市となっており、独立行政法人国立長寿医療研究センターに委託して実施しています。国立長寿医療研究センターは研修講師の派遣依頼を受け講師として研修に関わっています。

養成研修の対象者

対象者は、下記のいずれかの条件を満たしている医師になります。

  • 地域において認知症診療(早期発見等)に携わっている医師
  • 下記に掲げる認知症サポート医の役割を適切に担える医師

養成研修の研修内容

認知症サポート医として必要な、下記の事項等を身に付けて役立てることができる内容になっています。

  • かかりつけ医に対する認知症対応力向上研修の企画立案に必要な知識及び効果的な教育技術
  • 地域における認知症の人を支えるために必要な介護分野の知識
  • 地域医師会・地域包括支援センター等の関係機関との連携づくり
  • 連携を推進するために必要な知識・技術

研修時間は、430分(講義220分+演習210分)になります。

養成研修の会場、日程、申込期限

2017年養成研修、各会場ごとの日程、住所、申し込み期限の一覧になります。

1日目 認知症サポート医の役割①(講義)
認知症サポート医の役割②(講義)
診断・治療の知識(講義・演習)
ケアマネジメント、連携の知識1(講義・演習)
2日目 認知症サポート医の役割(DVD視聴)
ケアマネジメント、連携の知識1(講義・演習)
グループワーク(演習)
 研修地区 日程・住所 申込期限
第1回 東京
定員200名
2017年8月5日(土)13:00~19:00
2017年8月6日(日)9:00~11:45
2017年6月16日
ベルサール半蔵門
〒102-0083 東京都千代田区麹町1-6-4 住友不動産半蔵門駅前ビル2F
第2回 福岡
定員200名
2017年9月9日(土)13:00~19:00
2017年9月10日(日)9:00~11:45
2017年7月7日
福岡ファッションビル8F Aホール
〒812-0011 福岡県福岡市博多区博多駅前2-10-19
第3回 札幌
定員200名
2017年10月21日(土)13:00~19:00
2017年10月22日(日)9:00~11:45
2017年8月18日
札幌コンベンションセンター 特別会議場
〒003-0006 北海道札幌市白石区東札幌6条1丁目1-1
第4回 京都
定員150名
2017年12月9日(土)13:00~19:00
2017年12月10日(日)9:00~11:45
2017年9月15日
都市勧業館みやこめっせ
〒606-8343 京都市左京区岡崎成勝寺町9番地の1
第5回 愛知
定員200名
2017年12月16日(土)13:00~19:00
2017年12月17日(日)9:00~11:45
2017年9月29日
TKPガーデンシティPREMIUM名駅西口 3F
〒453-0014 愛知県名古屋市中村区則武1-6-3 ベルヴュオフィス名古屋
第6回 東京
定員300名
2018年1月27日(土)13:00~19:00
2018年1月28日(日)9:00~11:45
2017年10月27日
ベルサール半蔵門
〒102-0083 東京都千代田区麹町1-6-4 住友不動産半蔵門駅前ビル2F

 

養成研修の受講手続き

受講を希望される方は、下記の申込書により申込期限までにお住まいの都道府県へ提出してください。

都道府県市と医師会が研修対象者の選考を行った結果、対象者と認められた方の申込書を都道府県が取りまとめて、主催者:国立長寿医療研究センターへ申込みを行います。

認知症サポート医養成研修受講申込書

養成研修の受講費用

全過程を修了した場合:50,000円(税込)

受講費用の支払い方法は、全過程の受講修了後に、国立研究開発法人国立長寿医療研究センターが請求書を発行しますので、期限内までに支払いをしてください。

なお、研修に関わる旅費、宿泊費等は自己負担になります。

修了証書の交付

全過程を修了された方に対して修了証書が交付されます。

なお、研修修了者の同意を得た上で、研修修了者のリストを作成し、各市町村や地域包括支援センターなどに配布して、認知症の方やその家族の受診に役立つことに使用されます。

認知症サポート医養成研修の問い合せ先
〒474-8511 愛知県大府市森岡町7丁目430番地
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
TEL:0562-46-2311  FAX:0562-45-5813

認知症サポート医フォローアップ研修の概要

フォローアップ研修の目的

認知症サポート医養成研修の目的は以下のように定められています。

かかりつけ医への助言や地域の関係機関との連携促進の役割を期待される認知症サポート医の機能強化を図ることで、かかりつけ医の認知症対応力向上と連携促進を図り、かかりつけ医を中心とした地域における連携体制構築を目指すことを目的とする。

実施主体

認知症サポート医養成研修の実施主体は、都道府県または指定都市となっております。

養成研修の対象者

対象者は、下記の条件を満たしている医師になります。

  • 各都道府県の認知症サポート医

養成研修の研修内容

認知症サポート医の機能強化に必要な、下記の事項等を身に付けて役立てることができる内容になっています。

  • 地域における医療と介護が一体となった認知症の人への支援体制の構築という認知症サポート医の役割を適切に果たすためのもの

研修時間は、各実施主体においての判断になります。

各都道府県・指定都市の研修報告

都道府県・指定都市・医師の研修報告を集めてみました。各地域によって内容はさまざまです。

認知症サポート医の必要性は?

2014年の国立長寿医療研究センターの「認知症サポート医活動実態調査」によると、必要性の有無が問われています。

医師
個々のサポート医は活動の意欲をもっていても、誰と連携していのか、その機会を作ることができないのではないか。行政や保健所、地域包括支援センターなどと出会う機会を作っておく必要がある。行政側のある程度の強制も必要と思います。
医師
認知症サポート医になってもその地域でどのように活動できるのか分からないことが多いと思われる。地域医師会が核となってもっと活動の輪を広げていくべきと思われます。
医師
サポート医という存在そのものを医師会員も関係諸団体の職員もほとんど知らない。従って、連絡も何も発生しないのが現在の状態である。サポート医を養成するだけでなく、医師会などを通じてサポート医なるものを広く理解させることも必要である。
医師
サポート医制度に関する広報が不十分である。地域住民のみならず、かかりつけ医、勤務医もサポート医制度の認識が不十分である。
医師
サポート医に対して、年 1 回 1 日程度の継続的な研修をお願いしたい。最新のスタンダートな状況を知らないとサポートできないと思う。
医師
講師活動やケア会議は報酬があるが、診断連携に関して報酬があった方がよい。例えば、包括からの紹介、ケアマネからの受診などに診療報酬にプラスした対価を設定してほしい

現状では、認知症サポート医の認知度が低くどのような役割をするのかすら知らない人が多いため、行政にも広く理解してもらい、地域連携を円滑に進めるためにも活動や役割をより明確化し報酬を反映させれるシステム作りが必要だと感じます。

おわりに

2018年(平成30年)までにすべての市町村に配置が義務付けられている「認知症初期集中支援チーム」。この構成員として認知症サポート医も含まれています。超高齢化社会が押し迫っている昨今、行政、自治体、地域が一体となり、サポート医が有意に活用できる仕組みが必要であると思います。

フォローアップ研修に関しては、そもそもかかりつけ医と兼任している認知症サポート医がほとんどなので出席できない医師も多いのではないかという印象があります。そういった方々にも研修周知ができる体制作りが必要だと思います。

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