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運動療法は認知症の予防に効く!効果のある体操や運動とは?

(最終更新:2018年1月27日)
運動療法は認知症の予防に効く!効果のある体操や運動とは?

認知症予防に運動療法が効果的なのをご存知ですか?運動といっても、特別な道具を使ったりなどと難しく考えることはありません。ウォーキング、体操や筋トレなど、すぐに始められるものもあります。無理のない範囲で、毎日の習慣にしましょう。

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認知症に体操や運動は効果ある?

有酸素運動の効果

運動療法の中で効果的といわれているのが、有酸素運動です。有酸素運動とは、軽度や中程度の負荷をかけながらゆっくりと継続して行う運動のことを言います。主に、ウォーキング、ジョギング、水泳、ヨガ、などが一般的です。

有酸素運動は、体内への酸素の取り込みや血液の循環を効率的にし、毛細血管の新生を促してくれます。タンパク質の一種であるアミロイドβを分解する酵素を活性化したり、脳のホルモンの一種であるBDNF(脳由来神経栄養因子)を増やし海馬の萎縮を防ぐ効果があります。不安や抑うつ感の軽減も期待できます。

頭と体を使うとより効果的

アルツハイマー型認知症は、タンパク質の一種であるアミロイドβの蓄積による神経細胞の減少、海馬や脳の萎縮なども原因といわれていますので、有酸素運動は効果的な運動といえます。

また、簡単な計算やしりとりなど頭を使いながらの体操は、脳への刺激が期待でき、効果的だと注目されています。

ウォーキングによる認知症予防効果とは?

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有酸素運動の中でも気軽に行えるウォーキングはいろいろな健康効果がありますが、認知症予防にも効果があります。歩くことで血流が良くなり、心肺機能も活性化されます。背筋を伸ばし、歩幅は広めで、少し早めに歩くのがコツです。

また、2016年1月12日にテレビ朝日「たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学」の番組内で、認知症の予防ができる歩数が放送されていました。

群馬県中之条町の65歳以上の高齢者5000人を対象に、10年以上にわたり、病気の予防などについて調査を行ったもので、群馬県中之条町での奇跡の研究といわれています。

研究結果によると、中強度の活動(早歩きなど)の時間や歩数によって、認知症や他の病気の予防にも効果的ということでした。

《1日あたりの平均歩数と中強度の活動時間》
  • うつ病4000歩(5分以上)
  • 認知症、心疾患、脳卒中5000歩(7.5分以上)
  • がん、動脈硬化、骨粗しょう症7000歩(15分以上)
  • 高血圧症、糖尿病8000歩(20分以上)
  • メタボリックシンドローム10000歩(30分以上)

年齢に関係なく、1日8000歩、中強度活動20分を意識して生活してみましょう。

病気予防のためにも、無理のない範囲で毎日の習慣になるよう心がけましょう。

ウォーキングとジョギングの違い

ウォーキングは歩く、ジョギングは走る、違いはそれだけではありません。共に有酸素運動のため

  • 脳の血流促進効果による認知症予防
  • 生活習慣病の予防
  • 新陳代謝の活性化
  • 心肺機能が向上
  • 血行が良くなり、身体がリラックスする
  • 自律神経バランスを整える
  • 免疫力が高まる

のような効果を生むため、高齢者にとって必要な運動と言えます。ウォーキングとジョギングでは、身体への負担や続けやすさなど違いがあります。

ウォーキング ジョギング
  • どちらか一方の足が必ず地面に接している
  • 心拍数は約120(少し息が上がる程度)
  • 関節や筋肉への負担が少ない
  • 疲れにくいため、長期的に続けることができる
  • 長期間続けないと筋力が鍛えにくい
  • 両足が空中に浮く瞬間がある
  • 心拍数は約120~130(軽い息切れ程度)
  • 心肺機能がしっかりしていないと負担が大きい
  • 負担が大きいため、長時間継続しにくい
  • 短期間で筋肉を鍛えることができる

個人差はありますが、体力に自信が無い方、運動不足の方、高齢者の方などは、出来るだけリスクを避けるためにも、ウォーキングから始めましょう。

ジョギングやランニングのリスクと原因は?

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ジョギングやランニングは足腰への負担や怪我などが心配されますが、それだけではありません。運動量が上がると、それだけ酸素を多く取り込むので、活性酸素が大量に発生します。

活性酸素はいろいろな細胞を傷つけるため、老化を早めたり、病気の危険性を高めるのです。また朝のジョギングやランニングは、突然死の可能性を高めます。突然死で亡くなる方は、午前中が多いといわれています。

起床時、血圧は急上昇しやすいため急激な負担をかけると、心筋梗塞や脳梗塞、急性心筋梗塞などになりやすいのです。起きてから1~2時間は控えましょう。

認知症に効く体操とは?

気軽にできるのはラジオ体操です。毎朝の習慣になっている方も多いでしょう。体を動かすことは大切ですが、同時に考えながら体操することでより効果的になります。

拮抗体操

拮抗体操とは、両手や両足を使い、左右、上下、前後などで同時に相反する動きをする体操のことです。座ったままできるので、高齢者の方でも気軽に行えます。

  1. 片方の手を前に出しグー、もう片方は胸に当てバーこれを交互に10回、次は片方の手を前に出しバー、もう片方は胸に当てグーこれを交互に10回、最後に片方の手を前に出しチョキ、もう片方は胸に当てバーこれを交互に10回行います。
  2. 右手をグーにして太ももを叩きながら、左手をパーで太ももを前後にスリスリ撫でるこれを10回、今度は左右反対にして同じく10回行います。
  3. 右手は挙げグーにして、縦に降ろしながらパーにします。左手は左外側に広げパ ーにして、身体の内側に動かしながらグーにします。これを両手同時に10回行います。今度は左右交互に10回行います。テンポよく動かし、腕が斜めではなく、まっすぐに動かしましょう。

拮抗体操の資料はこちら

コグニサイズ

コグニサイズとは、国立長寿医療研究センターが開発した体操です。コグニション(認知)とエクササイズを組み合わせた造語で、脳と体の機能の向上を目的としています。

コグニション課題という簡単な頭の体操をしながら、「踏台昇降ボックス」を使いステップやウォーキングなどを行うことで、脳への刺激を促進します。

実施する時に気を付けることは、無理をせずストレッチをしてから徐々に行ってください。こまめに水分補給をして、休息を取ります。転倒に気を付けて不安な時は、何かに掴まりましょう。

運動不足・筋力の低下に踏台昇降ボックス「フミッパー」

  1. まずは、3の倍数で手を叩きます。次にステップを踏みます。(右足右へ、右足戻す、左足左へ、左足戻す)この動作を組み合わせながら脳を刺激します。
  2. 3人一組になり、踏み台を使って昇降運動をします。さらにしりとりを織り交ぜます。しりとりは、2人前と1人前の人が言った言葉を言いながら行います。例:(1人目りんご、2人目りんご、ゴリラ、3人目りんご、ゴリラ、ラッパ、1人目りんご、ゴリラ、ラッパ、パンダ・・・)
  3. コグニウォークと言って、2人一組になり、大股でウォーキングしながら早足で歩きます。さらにしりとりや川柳、計算問題を出し合いながら歩きます。

コグニサイズの資料はこちら

認知症予防に指体操

指体操

「手は第二の脳」といわれています。指先を動かすことにより、血流が良くなり脳が活性化されるのです。複雑な動きのほうが効果的ですが、まずは指を曲げたり伸ばしたりと簡単な動作から始めましょう。

指体操の種類はたくさんありますが、正確に行うことが大切です。ゆっくりでも考えながら行うことが、活性化につながります。

指回し体操

指回し体操は、両手の五本の指と指の先を合わせます。野球のボールくらいのドーム状の空間を作ります。親指、人差し指、中指、薬指、小指の順番で、1本ずつ指の先を離し、触れ合わないように回します。

指回し体操を成人男性が30秒間行った時の平均回数が親指・人差し指で80~90、中指・小指で50~60、薬指が40~45になります。高齢者の場合は、この半分の回数を目標に行うと良いでしょう。

指回し体操の効果は、記憶力や語彙力が上がり、側頭葉が活性化することがわかっています。特に、薬指は一番難易度が高いですが、認知力がアップしますので根気よく行いましょう。

早口言葉は認知症に良い?

言葉を覚えて声に出して読むということは、大切です。早口言葉を思い出そうとすることにより前頭葉が働きます。それは普通に会話をするよりも、脳細胞が刺激されることになるのです。

どんな早口言葉でも構いませんし、歌に合わせてみるなど、工夫すると長続きしやすいでしょう。また、食べる力や飲み込む力を高めるためにも、口腔ケアや口腔機能の向上にも目を向けてみましょう

パタカラ発声練習

「パパパ、タタタ、カカカ、ラララ」「パタカラ、パタカラ、パタカラ」など、ハッキリと声に出して発音してみましょう。始めはゆっくりと、慣れてきたらスピードを上げていきましょう。

この4つの言葉は、舌の動きなどの活性化・強化、嚥下機能の改善に効果があり、予防にもつながります。食事の前に約10分ほど行うと効果的です。

おわりに

いかがでしたか?30代40代から運動不足の人は運動している人に比べて認知機能の衰えが早く、20、30年後に認知症になる確率が高まると言われています。しかし、60、70、80代になっても身体と頭を使った運動をすることで脳が活性化することも研究でわかってきました。 1日1回、軽い運動から始めて習慣化させ、認知症予防をしていきましょう。

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