大人用おむつからの尿漏れ・横漏れの原因と対処・防止法を解説

在宅介護

大人用紙おむつを使用して介護をしている方はご両親や利用者様の「尿漏れ」を経験したことがあるのではないでしょうか。

いざ、尿漏れしてしまうと、介護者様からは「着替えもしないとダメだし、シーツも交換しないとダメで大変・・」というような【後処理の大変さ】があると思います。

また、大人用紙おむつを使用しているご本人からは「漏れると気持ち悪い」という【尿漏れへの不快感】があるでしょう。

ご本人とその介護者が前向きな介護を目指すためにも、尿漏れの原因と対処についてご説明します。

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おむつから尿漏れ・横漏れをしてしまう原因

横漏れの原因

テープ型おむつ・パンツ型おむつが合っていない

「おむつの漏れ」といっても要因は多岐に渡ります。

紙おむつ、いわゆるテープ型おむつをご使用になられる場合、そもそも「失禁対処おむつとして適切かどうか」を考える必要があります。

テープ型おむつ パンツ型おむつ
主にベッドで過ごされる方向けの商品なので、ご本人自身がおむつを装着できない場合に適しています。 歩行や座位が可能な方向けの商品として作られており、ご本人の可能な範囲で装着動作を行うことで、日常生活でのリハビリが行えます。

そのため、本来パンツ型おむつを使用可能な方がテープ型おむつを使ってしまうとリハビリの機会を失い、身体機能の低下が生じ、生きる気力を失いかねません。

まずは「出来ることを減らすようなおむつ選びをしていないか」を考える必要があります。

何よりも動ける方であれば、体の動きに追従しないようなテープ型おむつでは寝返りや日々の動作からおむつがズレてしまうことも考えられます。

ズレによって、隙間が生じ、結果的に漏れてしまうということも少なくありません。

ここでは特に漏れの原因が多い「テープ型おむつ」にスポットを当てて解説していきます。

テープ型おむつ単体使用の漏れが原因

基本的にテープ型おむつはパッドと併用するのが経済的で、交換もしやすく便利であると考えられます。

ただ、パッドの取り扱いが難しい場合は、単体使用でも構わないとも考えられます。

原因① サイズが合っていない

おむつは基本的にご本人のお身体のサイズにあったものを選ぶことで、その効果を発揮します。

おむつが大きければ、隙間が生じやすく、小さければ、装着途中におむつが外れてしまい、ズレることもあります。

原因② おむつ装着が不十分

装着が不十分であれば、漏れる可能性が高まります。装着が不十分であると言っても、様々なパターンが存在します。

原因③ おむつの装着具合

装着具合が緩いと動きや体位変換によりおむつが体からズレてしまい、隙間が生じてしまうことで漏れる場合があります。

原因④ おむつの左右ズレ

左右にズレてしまうと尿道口からギャザーまでの距離が短くなってしまうために、漏れやすくなってしまいます。

原因⑤ おむつの前後ズレ

おむつが前後にズレてしまうことで、漏れやすくなる場合もあります。

前側(腹側)にズレてしまうと、背中側に存在するおむつが少なくなり、尿を吸収する面積が少なくなってしまいます。

逆に、後側にズレてしまうと、おむつのテープが止めにくくなり、うまくおむつの位置を保持できなくなり、装着中にはズレてしまいます。

原因⑥ おむつを十分に尿道口に当て込んでいない

おむつの股間を十分に尿道口に当て込んでいないと、股間部にある吸収体を使えないので、尿を吸収する面積が少なくなってしまいます。

原因⑦ 立体ギャザーが立っていない

おむつは立体ギャザーによって尿の流れをせき止めているので、しっかり立たせられていないと、流れてきた尿をそのまませき止めきれず、漏れさせてしまいます。

原因⑧ 吸収量不足

テープ型おむつの吸収量にも様々あります。

おしっこ2回分、4回分などメーカーにより表現も多岐に渡ります。

ご本人の失禁量に見合う吸収量を持つおむつで対処しないと漏れてしまうことがあります。

テープ・パッド併用時の漏れが原因

原因① 適切なパッドを使用しているか

パッドについても適切なものを使用しているかどうかに注意が必要です。

パッドといっても、生理用品のような軽失禁パッドやパンツ型おむつ用のパッド、テープ型おむつ用のパッドが存在します。

基本的にテープ型おむつを使用されている方であれば、テープ型おむつ用のパッドを使用する方が漏れにくく、交換の負担も軽くなると考えられます。

原因② 装着不十分

テープの装着不十分による漏れについては単体使用時の項目でも書いた通りであり、パッド併用時においても装着不十分による漏れが発生します。

装着が不十分であれば、漏れる可能性が高まります。装着が不十分であると言っても、様々なパターンが存在します。

原因③ おむつの装着具合

装着具合が緩いと動きや体位変換によりおむつが体からズレてしまい、隙間が生じてしまうことで漏れる場合があります。

原因④ おむつあるいはパッドの左右ズレ

おむつあるいはパッドが左右にズレてしまうと尿道口からギャザーまでの距離が短くなってしまうために、漏れやすくなってしまいます。また、パッドが左右にずれると立体ギャザーの上に重なることで、パッドから流れ出た尿がそのまま漏れてしまうこともあります。

原因⑤ おむつあるいはパッドの前後ズレ

おむつあるいはパッドが前後にズレてしまうことで、漏れやすくなる場合もあります。

おむつ自体が前側(腹側)にズレてしまうと、背中側に存在するおむつが少なくなり、尿を吸収する面積が少なくなってしまいます。

逆に、おむつが後側にズレてしまうと、おむつのテープが止めにくくなり、うまくおむつの位置を保持できなくなり、装着中にはズレてしまいます。また、パッドが後ろにズレてしまうと後ろへ流れ出た尿がテープ型おむつに吸収されずに、そのまま後ろから漏れてしまう場合もあります。

原因⑥ おむつを十分に尿道口に当て込んでいない

パッドを十分にテープ型おむつの引き上げによって尿道口に当て込んでいないと、パッドの吸収体が尿道項に密着しないので、尿を吸収する面積が少なくなってしまいます。

原因⑦ 立体ギャザーが立っていない

おむつは立体ギャザーによって尿の流れをせき止めているので、しっかり立たせられていないと、パッドから流れてきた尿をそのまませき止めきれません。

原因⑧ 陰茎がパッドに収まっていない

男性の場合、陰茎を専用パッドあるいは折ったパッドに入れて使用されることもあると思います。

その際に、十分に収まっていなければ、尿を十分に吸収できなくなります。

原因⑨ 吸収量不足

パッドの吸収量にも様々あります。

交換を多くしたい場合は吸収量の低いものを、夜間使用などで負担を軽減したい場合は吸収量の多いものを使用することもできます。

一方で、ご本人の失禁量に見合う吸収量を持つおむつで対処しないと漏れてしまうことがあります。

おむつからの尿もれ・横漏れの対処法

テープ型おむつと尿取りパッドの正しい当て方

ユニ・チャームさんの動画が分かりやすかったので、参考にさせて頂きました。対処法を1つずつ確認しましょう。

対処法① ギャザーの機能を活かします

テープ型おむつの立体ギャザーにきちんと収まるように尿取りパッドをセットしておきます。

このとき、尿取りパッドの立体ギャザーをきちんと立てておきます

対処法② 尿取りパッドがもっとも吸収する箇所に当てます

おむつを付ける本人に横向きになってもらいます。テープ型おむつと尿取りパッドをきちんと広げて、テープ型おむつのウエストギャザーを本人のウエストの位置に合わせて置きます。

尿取りパッドの位置は本人のお尻の割れ目が隠れるくらいの位置に置きましょう。今度は本人に反対側の横向きになってもらい、反対側のおむつを広げます。

次に本人に仰向けになってもらい、尿取りパッドを当てます。

対処法③ 体とおむつの間に隙間を作らないようにする
女性の場合

初めに尿取りパッドのみを山折りにして恥骨を覆うように当てます。次にテープ型おむつを当てる時に尿取りパッドを固定するためにテープ型おむつも山折りに持ち、立体ギャザーをきちんと広げながら、本人のそけい部(コマネチの部分)に沿わせるように引き上げます。

男性の場合

テープ型おむつに尿取りパッドをセットする時、尿取りパッドの面積の広い方がお腹側にくるようにセットします。次に尿取りパッドの立体ギャザーをきちんと立てておき、尿取りパッドがテープ型おむつの立体ギャザーにきちんと収まるようにセットしておきます。尿取りパッドを引き上げながら谷折りにしカップ状にして陰部を包み込むように当てます。

④おむつ全体をずらさないようにする

最後にテープ型おむつのテープを止めていきます。この時、身体にフィットさせた尿取りパッドを固定するために必ず下のテープを先に止めます。下のテープは水平もしくは上向きにして身体に沿わせて隙間のできない位置で止めます。今度は上のテープを腰骨に引っ掛けるようにしながら下向きに止め反対側のテープも同じように下向きに止めます。これで完了になります。

排泄量と漏れ方を記録する

尿漏れには上記でも述べましたが、様々な理由があります。ご本人様のお身体の状態でも、漏れ方は変わります。

そういった個別ケアを行うためにも、介護施設や在宅介護を問わず、排泄の記録を行うことが改善の第一歩となります。

記録するポイント
  • どこから、どのように漏れたか
  • 尿量はどれくらいか
  • どのような体勢か
  • 体とおむつの位置関係はどうか

難しいとは思いますが、少しでも観察することから改善は始まります。原因を何度も振り返りながら、試行錯誤してみて下さい。

オススメの大人用テープ型おむつをご紹介

身体に合わないと隙間が出来やすかったり、ズレやすくなり、使い勝手が悪いと装着がしっかり出来ず、ズレが生じる場合もあるでしょう。

漏れない大人用おむつ選びのコツ
  • ご本人のお身体に合うか
  • 介護者にとって、使い勝手が良いか

そのため、まずはどんなおむつでも良いので、お身体に合うものを選び、正しくつけられるまで試行錯誤してみて下さい。

今回は漏れに特化した大人用テープ型おむつをご紹介します。

【アテント】テープ式 背漏れ・横漏れも防ぐ

こちらの商品は脚周りにぴったりフィットする「横漏れ防止ギャザー」を搭載していることに加え、「背漏れ防止ポケット」を搭載することで寝ている時の背中からの漏れを防ぎます。

【ライフリー】横モレあんしんテープ止め

こちらの商品は「横モレ超立体3重ギャザー」が搭載されており、尿とりパッドをしっかり固定し、ギャザーが股ぐりにぴったりフィットするような構成になっています。

また、こちらの商品には「背漏れギャザー」に加えて、「背漏れポケット」があり、背中に流れてくる尿便をせき止めることができます。

【リフレ】横漏れ防止 簡単テープ止めタイプ

こちらの商品は流れ・伝い漏れを防止するギャザーに加え、背漏れ、腹漏れを防止するウエストギャザーを搭載しています。

また、しっかりフィットし、外れにくい「クロスフィットテープ」を搭載しています。

【サルバ】安心Wフィット

この商品は脚周りにフィットする「T字立体ギャザー」、股間にフィットして背漏れ、横漏れを防ぐ「ダブルフィット構造」を搭載しています。

大人おむつの総評

どのおむつも横漏れ、背漏れに対応しており、基本機能は申し分ありません。購入する際には、価格はもちろん、見本があれば、実際に現物を触り、自分の感覚で決めてもらって良いかと思います。

また、パッドについてはテープ型おむつと同じメーカーのものを選ぶことが好ましく、同じメーカーの商品であれば、それぞれの機能を最大限発揮させるように設計されています。

終わりに

 尿漏れの原因はこのように多岐に渡ります。実際、尿漏れが生じるとなんとなく「製品が悪いのか」、「自分の装着が悪いのか」と自暴自棄になりがちです。

そんな時こそ、おむつについて適切に使用できているか、試行錯誤していきましょう。原因は様々ですが、一つでも試して試行錯誤すれば、漏れは解消できます。

また、装着には一般的な正解がなく、ご本人様のお身体の状態によって装着の仕方も変わります。装着については日々の積み重ねが重要ですので、難しくても、「次はもっと上手くするぞ」という気持ちで前向きに取り組んでください。

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